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徒然日記 - 映画カテゴリのエントリ

悪はどこから産まれるのか − 映画「JOKER」

カテゴリ : 
映画
執筆 : 
Dice 2019-10-15 19:00


ブレイブ・ブロッサムズがスコットランド代表に勝利して決勝トーナメント進出を決めた夜、宮崎セントラルシネマのラストショーで、映画「JOKER」を観てきました。

間違いなく名作ですが、ある意味危険性を帯びた、観る人によっては負のインパクトを与えかねない映画でもあります。

ジョーカー(JOKER)は、アメコミのヒーローバットマン(BATMAN)の敵役で、過去にバットマンが映画化された際も様々な役者がJOKERを演じています。

記憶に新しいところでは、『ダークナイト(Dark Night』(2008年)の際のヒース・レジャー。この時の演技はまさに怪演という言葉にふさわしく、鬼気迫るものがありました。
残念ながらヒース・レジャーは、この役を演じた後、オーバードースで亡くなってしまいました。
全身全霊をJOKERという役に捧げ、JOKERの呪縛から逃れられなくなってしまったのかもしれません。

そして今回、JOKERを演じているのは、ホアキン・フェニックス。故リバー・フェニックス(1993年にオーバードースで死亡)の弟ですな。
この役のために20kg以上減量して臨んだということですが、これがまた怪演。
正常と異常、正気と狂気の狭間にある男の怯え、苦悩、幻想、憤怒、解放といった心の襞々のところを見事に演じきっています。アカデミー主演男優賞候補になるのは間違いないでしょう。ひょっとするとオスカー獲るかも。

この映画、バットマンのプロットを借りてはいますが、バットマン映画ではありません。スピンオフ作品ともちと違う。
閉塞した社会の底辺でもがきながら生きる人々の虚無感、富める人と持たざる人の対比、澱のように溜まっていく社会や権力への不満などを描きつつ、そこから殻を破るため破壊的衝動=悪が産まれていく様を描いた映画だと言えるでしょう。

それと、銃器の持つ絶対的な暴力性も。
銃を手にすることで、善良だったはずの人間が暴力性を持ちうることを教えてくれます。銃の持つ力は、麻薬と同じなのかもしれません。

今、観るべき映画なのは間違いありませんが、決して後味の良い映画ではありませんし、承認欲求が満たされずに不満を抱え込んでいる人が観ると、その不満を爆発させるトリガーを引いてしまいかねない怖さがあります。
特に銃器社会アメリカではその懸念が強いので、注意喚起を行っている劇場もあるとか。

飼い慣らされた羊ばかりになった今の日本では、逆にこれくらいの刺激は必要なのかもしれませんけどね。破壊的衝動の矛先が弱者に向かわなければ。
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浦安に帰るのに機内でのAVサービスが無いJetStarを使ったので、Kindle Fireに何か映画ダウンロードして行こうと思って選んだのが、『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』
2014年のアメリカ映画で、日本公開は2015年2月らしいけど、全く知りませんでした。
Amazon Prime Videoで何にしようか探していて、偶然見つけた、フードアナリスト的選択。

中年男の喪失と再生の物語という定番の構図ではありますが、情弱の主人公カールが下手にTwitterに手を出して大炎上する一方で、9歳になる息子のパーシーがTwitterやVINEなどを駆使して父親を助けるあたり、極めて現代的。

作中で料理を作るカールの手並みはなかなか見事で、作る料理がどれも美味しそう。
特に、フードトラックで売ることになるキューバサンドイッチが実に魅力的で、行く先々の素材でアレンジが変わっていくあたりも料理研究家としては参考になります。

明るくご機嫌なストーリーは、ハッピーエンドの大団円で、観終わって爽快な印象が残りました。

主演のジョン・ファヴローは、この映画の監督、脚本、制作も兼ねていて、実は『アイアンマン』と『アイアンマン2』の監督でもあるというから驚き。
『アイアンマン』で成功し、『アイアンマン2』でこけて批評から酷評喰らった経験が、この映画にもちりばめられているという話もありますが、ジョン・ファブローが楽しんで作っていることがよくわかります。
ほとんど自主制作みたいな低予算映画らしいですが、ダスティン・ホフマン、ロバート・ダウニー・Jr、スカーレット・ヨハンソンなど大物俳優が脇を固めるのも、ジョン・ファブローの人徳なんでしょうか。
この映画の大成功の後、ハリウッドで復活を果たし、監督最近作は今話題の『ライオン・キング』。それを知ると、ますますこの映画の味わいが深くなるというもの。

フードアナリストが観るべき映画ということで★★★★★。
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ボヘミアン・ラプソディ

カテゴリ : 
映画
執筆 : 
Dice 2018-11-27 0:30


観に行ったのは、もう2週間前なんですが、未だ興奮冷めやらず、頭の中でクイーンの楽曲がリピートしまくっている映画『ボヘミアン・ラプソディ』。

思い起こせば、中学生だった私にクイーンを教えてくれたのは、当時仲の良かった樋口君でした。
クイーンの結成は1973年ですから、たぶん、「オペラ座の夜」というアルバムがリリースされた後だったでしょうか。
そう、映画のタイトルにもなっている「ボヘミアン・ラプソディ」が収録されているアルバムですね。

樋口君から教わったものは多く、エラリー・クイーンだったりヴァン・ダインだったりという英米ミステリとか、E・E・スミスのレンズマンシリーズなど英米SFの面白さを教えてくれたのも彼でした。

その樋口君の当時の一番のお気に入りだったクイーンの結成から、ボーカルのフレディ・マーキュリーの死までを描いたこの映画、クイーンの楽曲の素晴らしさはもちろんのこと、完コピとも言われるウェンブリー・スタジアムでのライブ・エイドのシーンなど見どころ満載なのですが、底流には、フレディ・マーキュリーという希代の天才のマイノリティとしての秘めたる孤独が流れているのですね。

天才の孤高と同時に、紆余曲折ありながらも解散に至らない、家族愛的なバンドの結束、相互理解があり、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ジョン・ディーコンという、これまたそれぞれに才能豊かなメンバーとの相乗効果で楽曲が誕生していくシーンが、もうゾクゾクとさせる訳です。

クイーンが10代から20代にかけての青春の中にあった者として、自然と歌詞を声を出さずに口ずさみながら観てましたし、途中から溢れる涙を抑えることができなくて、最後は鼻をぐすぐす言わせてました。
観終わった時は目が赤かったと思うので、レイトショーで良かったなと思いましたね。
そんな感じの、いい映画でした。
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週末、土曜の午前中に歯医者に行った後、雨宿りのために若草hutteに寄った以外は部屋に閉じこもって記事書いたり家事こなしたりしていたので、日曜の夕方になって外に出たい欲求が沸々と湧いてきて、急遽映画を観に行くことにしました。

上映中の映画の中から選んだのは、これ。
「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」



ごちゃごちゃ考えずに気楽に観られるアクション映画ということもありますが、主演のトム・クルーズ、同じ歳なんですよね。彼が1962年7月生まれて、私が3月生まれ。4ヶ月弱しか違わない。
そんな同じ歳の俳優が、身体を張って頑張っている姿を見ると、自分も頑張ろうと思えるじゃないですか。

それにしても、「ミッション:インポッシブル」シリーズもこれで6作目ですか。1996年公開の第1作から22年も経つなんて、トム、よく頑張ります。
さすがに、アップの画とか見ると、トムも年取ったなと思いますが、今でも大半のアクションをスタント無しで自分でこなしているという話ですし、そのプロ意識には頭が下がります。
なんでも、この作品の撮影中、ビルからビルに飛び移るシーンの撮影で、骨折しちゃったんだとか。そこまでやりますか?普通。

ストーリー的には、シリーズ集大成みたいな感じで、あの人は2作ぶりに出てきちゃうし、あの人は殺されちゃうし、そろそろ幕引き考えてるのかなとも思ったりもしましたが、騙し騙されどんでん返しの構図は相変わらずで、ドキドキ・ハラハラ最後まで楽しませてもらいました。

さて、同じ歳のトムに負けないように、明日からも頑張ろう!
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映画『ハン・ソロ』

カテゴリ : 
映画
執筆 : 
Dice 2018-7-7 17:34
このところ映画観てないと思って考えてみたら、3月に飫肥で「人生フルーツ」観て以来、映画館に行けていませんでした。


観たい映画は続々と上映されているのですが、これではいかんと、仕事帰りの電車の中で予約を入れて、レイトショーで観てきたのがこれ。



STAR WARSシリーズの最新作で、サブストーリーに当たる「ハン・ソロ」
本編ではハリソン・フォードが演じているハン・ソロの若き日々を描いたスピンオフ作品です。

カンヌ映画祭でパルムドールを獲った是枝裕和監督の「万引家族」とどっちにしようか悩んだんですが、雨でジメジメした日には、スカッとした映画の方が良いね、という単純な理由だけでこっちにしました。

もうこういう映画は、細々したこと言わずに、楽しめば良いので、観るのも気が楽ですよね。
ハンがソロになって、チューバッカと出会い、ミレニアムファルコンを所有するようになるまでの冒険活劇、単純に楽しませていただきました。

まだ余韻のある終わり方なので、このハン・ソロだけでシリーズ3本くらいは作れそうな感じですね。そういう意味では、うまいなぁ、ディズニー。

それはそうと、宮崎セントラルシネマのあるイオンモール宮崎、増床して初訪問でしたが、いろいろ面白そうな店もできていました。
ただ、特に欲しいものも無いので、こんなことでもなければあえて行くほどでもないかな。
行きは、宮崎駅前からバスで行けたのですが、帰りはバスも無いので歩いて帰りました。雨がさほど降っていなくて幸いでした。
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映画『人生フルーツ』

カテゴリ : 
映画
執筆 : 
Dice 2018-3-12 23:03
日南市・飫肥で3月10日(土)から始まったDENKEN WEEKの開会イベントで、豫章館(よしょうかん)で行われたプロジェクションマッピングを観た後、そのまま旧藩時代の藩校・振徳堂が会場となっているDENKEN CINEMAを観てきました。

この日上映された映画は、『人生フルーツ』(2016年、伏原健之監督、東海テレビ放送配給)。



津端修一さんという建築家と、その妻・英子さんの、ニュータウンの造成地の中に長い年月をかけて再生させた雑木林の中での、日々の生活を中心としたドキュメンタリー。
自分の信念に忠実に、時としてわがままに生きようとする修一さんと、それを優しい眼差しで献身的に支える英子さん。素晴らしい夫婦のありようですが、真似ようと思っても、なかなか真似られるものではありません。

それでも真似できればと思うのは、90歳になってもマウンテンバイクにまたがって颯爽と出かける姿だったり、とりあえず自分でできることは何でも自分でやってみるという姿勢だったり。

「風が吹けば、枯れ葉が落ちる。
枯れ葉が落ちれば、土が肥える。
土が肥えれば、果実が実る。
こつこつ、ゆっくり。
人生、フルーツ。」

ナレーターの樹木希林さんの声で何度も繰り返されるこのフレーズ。
小さなことでも積み重ねること、長く続けることの大切さを教えてくれます。

2017年に公開されたこの映画、宮崎キネマ館で一度上映されたようですが、見逃していたので、この機会に観ることができて良かったです(しかも無料で)。
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帰るべき場所 − 映画「しゃぼん玉」

カテゴリ : 
映画
執筆 : 
Dice 2017-4-3 0:22
映画「しゃぼん玉」、皆さんご覧になりましたか?



前売り券は早々に買っていたのですが、なかなか観る時間を作れず、ようやく今日、宮崎キネマ館で観ることができました。

宮崎県椎葉村を舞台にした、一人の青年の喪失と再生の物語で、その再生のきっかけとなるのが、椎葉村の山奥に一人で住む「「ばあちゃん」を始めとした人々の優しさや屈託の無い明るさということで、宮崎県民としては、山村の美しい風景とともに、観ていて嬉しくなる映画でした。

映画を見終わって考えたのは、帰るべき場所はどこなのか、ということです。
この映画では、林遣都演じる主人公が、最後に椎葉村の「ばあちゃん」の元に帰って行くのですが、自分はこれからの人生において、最後にどこに帰るのかを意識させられました。

宮崎市で生まれ育ち、大学では一度外に出ましたが、宮崎を愛するが故に宮崎に戻り、宮崎のために仕事を続けてきました。
しかし、現在は家族が千葉県浦安市に在住していて、浦安からの単身赴任が5年目突入という状況になっています。
障害があって環境を変えづらい息子のために、家族が浦安を離れることは困難だろうと思うので、私がいつまで宮崎にとどまるのかを、いつかは決断しなければなりません。
今の職場の定年まで残り5年となっていますので、宮崎に残るにしろ、浦安に行くにしろ、それほど遠くない未来に、私の帰るべき場所はどこなのかを決断しなければならないなと思いつつ、映画館を後にしたのでした。
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2014年に台北で初めて会って、昨年5月に宮崎でインタビューしてテゲツー!で記事にした、アクション俳優の柚木崎義隆さん(ゆっきー)。

ゆっきーは、台湾を中心に、香港や中国の映画などに出ているのですが、その時のインタビューで、『新宿スワンII』(園子温監督、綾野剛主演)にもスタントで関わったと聞いていて、
「これは劇場に観に行かんとといかんね。」
と話していた訳です。



その『新宿スワンII』が、宮崎でも公開になって、早く行かないと終了しちゃうかもという状況になってきたので、プレミアムフライデーの夜、思い切ってレイトショーで観に行ってきました。

個人的な趣味で言えば、そんなきっかけでもないと絶対に観に行かないジャンルの映画なのですが、監督が園子温、主演が綾野剛と来て、脇を固めるのが、浅野忠信、伊勢谷友介、吉田鋼太郎、椎名桔平、上地雄輔、山田優などなど、なかなか豪華な俳優陣。
ヒロイン役の広瀬アリスちゃんも可愛くて、まあ、退屈せずに楽しめましたよ。

マンガが原作なので、ストーリー的には突っ込みどころ満載なのではありますが、そんな無粋なことは言わないのが大人の嗜みでもありましょう。

きちんと最後まで観てエンドロールに目を凝らし、「スタント」の中に、「柚木崎義隆」の文字をしっかり確認して参りました。
正直、ゆっきーがどのシーンに出ているかははっきりとはわかりませんでしたが(わかっちゃうのも問題なので)、バトルシーンも多い映画なので、いい仕事してたんじゃないかなと思います。

次は、顔が確認できるシーンを観てみたいので、ゆっきーの益々の活躍を期待しています。
宮崎帰ってきたら、飲みに行きましょう!
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『エージェント:ライアン』

カテゴリ : 
映画
執筆 : 
Dice 2014-3-7 0:07
 先週の金曜日(2/28)、仕事が終わってから自転車飛ばしてイオンモールのセントラルシネマまで行ったら、改装中で閉まってた。
 事前に上映時間調べるためにWebサイトを確認したら、3月からしか表示されなかったので、ちょっとした予感はあったんだけど、まさかねぇ。シャッター降りてるの見た瞬間のショックと言ったら、ちょっとしたもの。
 このがっかり感を埋め合わせるには、ガッツリ感しかないと思って、フードコートでとんかつ定食を食べて帰った。

エージェント:ライアン リベンジ果たすために2日後の日曜日(3/2)に再訪してレイトショーで観たのが、「エージェント:ライアン(Jack Ryan: Shadow Recruit)」。
 1月25日のブログでトム・クランシーのことを書いたが、「エージェント:ライアン」とはクランシーが創造したヒーロー、ジャック・ライアンのことであり、「レッド・オクトーバーを追え」に始まるライアン・シリーズは、クランシーの著作の中心として燦然と輝いている。
 その中でこれまで映画化されたのが、
「レッド・オクトーバーを追え」
「愛国者のゲーム」
「いま、そこにある危機」
「恐怖の総和」
の4作。
 ライアン役は、アレック・ボールドウィン、ハリソン・フォード、ベン・アフレックの3人が演じてきている。

 特定の原作を持たない本作は、シリーズの端々に描かれるジャック・ライアンの若き日々の逸話をうまく取り込み、ジャックがCIAのエージェントとしてスカウトされ、世界を混乱に陥れようとするテロの計画を未然に防ぐ様子が映像化されている。
 ジャックを演じるのは、クリス・パイン。将来妻となる恋人のキャシー役にはキーラ・ナイトレイ、ジャックをリクルートするCIAの上司役にケビン・コスナーと、そこそこ大物が揃っている。
 監督のケネス・ブラナーが、悪役としてスクリーンに登場し、さすがの存在感を見せているのも見所のひとつ。
 日本版では、あの池上彰氏が字幕監修を務めているというのも話題のひとつではある。

 全体としては、ハリウッドのスパイアクションものとしてのツボは押さえていて、アクションシーンやカーチェイスもあり、そこそこ楽しませる。
 しかし、ジャックの造形がクランシーの世界観に忠実かというとそうではなくて、アクションシーンを格好良く盛り込まなければならなかったがために、歴史学者でもあった分析官のジャックが、現場のバリバリのエージェントになってしまっていて、コアなクランシーファンにはちょっと不満が残るかもしれない。

 本作が興行的にそこそこの数字を残せば、このままシリーズ化して、成長していくライアンの姿を描くのもありかなと思うのだが、少なくとも日本ではあまり盛り上がっていなさそうだし、どうなんだろう?。
 原作では、ライアンは最後に大統領にまでなっているんだけどな。

 個人的には☆☆☆1/2。続編を期待。
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永遠の0

カテゴリ : 
映画
執筆 : 
Dice 2014-1-13 15:01
永遠の0 話題になっている映画『永遠の0』を、宮崎セントラルシネマのレイトショーで観てきた。

 客入りは、三連休の中日ということもあって、かなりのもの。Webの事前予約でセンターを座席指定しておいて良かった。
 先日観た『あさひるばん』はかなり苦戦していると聞いたので、この半分でも入るといいのに(まだ宮崎セントラルシネマでは1日1回上映してる)。

 Facebook等で泣ける映画という前評判を仕入れてはいたが、その前評判に違わぬできであったのは、年のせいでとみに涙腺が緩くなっているせいだけではない。老若男女がいっぱいの館内のあちこちで涙流れていたから。
 これは、太平洋戦争、特に特攻をモチーフにした映画であるが、間違いなく愛の物語であると同時に、男の生き方の物語であり、結果として見事な反戦映画にもなっている。
 私を含め人々は、戦時中という困難も極限の時代に、愛のために孤独を恐れずに生きようとした主人公の姿勢に、それも単なる妻や娘への愛だけではなく、根底に広い人間愛があることに気づいて涙したのだと思う。
 それは、脚本(原作)の力かな。

 原作者の百田尚樹は情熱大陸にも出て、すっかり売れっ子というか時の人になっているけど、この『永遠の0』が小説家としてのデビュー作だったのね。2006年に世に出たこの原作も評判が良く、映画のヒットともにまた売れてるみたいだけど、残念ながら未読。いずれ読まねばなるまい。

 主演の岡田准一は、今、NHK大河ドラマの黒田官兵衛役で主演するなど乗っている役者の一人であり、個人的にこのところ注目している役者である。
 昨年観た「図書館戦争」の時も思ったが、古今東西の武道に通じていて、きちんと身体を鍛えているので所作が美しく、それでいてよく考えて演技を作ることができる役者だと思う。

 脇を固めるベテラン俳優陣も凄い。田中泯の存在感とか半端ないし、平幹二郎も端役だけど凄みがあるし、夏八木勲もスクリーンで観るのはこれが見納めかなと思いながら観てた。

 零銭による空中戦の模様をはじめ、SFXもよく作られていて、リアリティも十分。資料映像をベースに、苦労して作ったんだろうな。

 ともあれ、お金払って観るに値する良作でした。今年の日本アカデミー賞の有力候補は間違いないだろう。
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