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徒然日記 - 図書館カテゴリのエントリ

 大阪市立中央図書館で「借りるだけではもったいない!『もっと』使える!図書館」という講演会が開かれるという情報がFacebookで流れてきたので、久しぶりに大阪に行ってみようと、その場で飛行機と宿を手配して、10月1日に出かけてきました。

この『図書館「超」活用術 最高の「知的空間」で、本物の思考力を身につける』は、その講演会の基調講演で話をされた、奥野宣之氏の著書で、この内容をベースに、単に本を借りるだけではない図書館の活用方法について、実体験を交えたお話を伺うことができました。

奥野氏は、新聞記者からフリーのライターに転身した、ある意味情報探索・活用のプロですが、日常的に図書館を利用する中で、司書講習を受講して司書資格を取ったというから凄いです。
司書は国が認定する資格で、大学で一定数の科目を履修することが必要ですし、その資格があるからと言って就職に有利ということもさほどありませんので、よほどのことがないと普通の人は取得しようなんて思いません。
しかし、そこに敢えて踏み込むから、こうして著作にもできている訳なんですけどね。

図書館のサービスを利用する側、提供する側、両方の視点から、図書館を利用するとはどういうことなのか、図書館を利用することで、暮らしがどう変わっていくのかについて、わかりやすく書かれています。
普段図書館を使っていらっしゃる方はもちろん、日常的に図書館に縁のない方にも読んでいただきたい良書です。

講演の中で、
「会社の行き先を書くホワイトボードに『図書館』と書くことが当たり前の社会になって欲しい」
という奥野さんのお話、本当にそうなるといいなと思いながら、そうなるためには、私も含めた司書が、もっと図書館への理解が進むように努力しなければならないと叱咤激励を受けたような、今回の大阪行でありました。
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宮崎県立図書館の見果てぬ夢

カテゴリ : 
図書館
執筆 : 
Dice 2016-9-18 0:59


宮崎県の生涯学習課が、10年後を見据えた県立図書館のあるべき姿について、県内の様々な立場の人にヒアリングを行い、その結果をWebサイトで公表しています。

「県立図書館についてのヒアリング」

これまで、5人の方々のインタビュー内容が公開されていますが、これを読むと、それぞれ納得のできるご意見ばかりです。

もちろん、生涯学習課も人選には配慮をしていて、それなりに図書館についての見識のある方を選んでいるのだろうと思いますので、当たり前と言えば当たり前なのですが、一方で、この時代にまだこんな意見が出るものなのか、という思いもあったりします。

日本の公共図書館が今のようなサービス形態になったのは、1970年以降と言ってもいいだろうと思いますが、宮崎県立図書館が一番輝いていたのは、それより前、1947(昭和22)年から1957(昭和32)年にかけての中村地平館長の時代。
当時を知る南邦和さんのお話の中にも、その時代のことが出てきます。

当時、先端を走っていた県立図書館のサービスは、60年経って、ここまで様々な注文が出るほどに落ちている訳です。
できていなければならないこと、他の県立図書館では当たり前のようにできていることも、提言の中には数々見られます。
こうして、図書館の外からの意見を聞かなければ10年先の図書館像が見えないほどに、図書館が図書館のことをわからなくなっているのだなと、ちょっと暗澹たる気持ちになりました。

せめてもの救いは、生涯学習課がこういう形で顕在化させてくれていることでしょうか。おそらく、県立図書館の現状と課題を理解している人がいて、外からでも変えなければと思っているのでしょう。

しかし、課題が明らかになって終わりではなく、そこがスタートで、10年後に向けて、それをどのように解決して行くかが問われているわけです。

鍵は、かつての中村地平がそうであったように、強烈なリーダーを起用できるかどうかにかかっていると思います。
たとえそれが見果てぬ夢であったとしても、希望は持ち続けたいです。
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マイクロ・ライブラリーを始めてみました。

カテゴリ : 
図書館
執筆 : 
Dice 2015-11-5 23:48
一昨日、日本経済新聞に掲載されたマイクロ図書館の記事を紹介したが、その中に出てくる「まちライブラリー」は、今のところ宮崎県内には唯一、都城市に存在している。
その名も「まちライブラリー@金海堂」。リアルな本屋さん、「都城金海堂 本店」の中にある珍しいライブラリーなのだ。
図書館の中にある本屋さんを運営する会社のことが最近ちょっと話題になっているが、こちらは、本屋さんの中にあるマイクロ図書館。逆を行っている。

それ以外の宮崎県内のマイクロ・ライブラリーについては、情報が無いのでよくわからないのだけど、実は私もマイクロ・ライブラリーづくりにチャレンジしていることは、以前に
「リブライズを使ってリアルにマイクロライブラリを作ってみることにした」
でお伝えしたとおり。



そして、私が参画している「宮崎てげてげ通信」「ラディッシュセブン」の共同プロジェクトという形で、「テゲツー!ライブラリ」を、カリーノ地下1階にある「Ascente(アシェンテ)」の一角に開設する運びとなった。



現在の蔵書は、私の本棚にあった122冊で、全てに「賽子図書館」の蔵書印が押されている。
しかし、海外ミステリーを中心とした私の好みと、「Ascente」の女性を中心とした客層とはどうにもマッチしていないように感じられて、今のところこの試みは成功しているとは言えない。

しかしこれは、家の中に眠っている個人の蔵書を、街中で人目に触れる形で公開するとどうなるのかという実験だと思っている。

本を管理するための仕組みは、「リブライズ」という、いわゆるSaaSを使っていて、Facebookアカウントがあれば、貸出も可能だ。



ちょっとした場所さえあれば、こうして誰でも簡単に図書館ぽいサービスを始めることができることを見せることで、書店の消滅や図書館の郊外移転などで街中から消えてしまった本を、再び街中に取り戻せないかと考えている。

こうしたマイクロ・ライブラリーが、中心市街地のあちこちにできて、しかもその蔵書がいろいろなテーマでバラエティ豊かに構成されていて、全体として街中の図書館として機能すると、賑わいも少しずつ取り戻せるのではないだろうか。
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少し紹介するのが遅くなったが、10月25日(日)付けの日本経済新聞「かれんとスコープ」は、「マイクロ図書館寄っといで」と題する記事だった。

「人口減少などを背景に書店や公共図書館が減少する中、私設図書館『マイクロ・ライブラリー』が増えている。本を置くだけでなく本を介した交流の拠点にもなっているようだ。」
ということで紹介されているのが、神戸市東灘区の岡本商店街のカフェや雑貨店にある「まちライブラリー」。それぞれの店が棚を設けて数十冊の本を置いているとのこと。
設置のきっかけになったのは、地域にあった東灘図書館の移転だったとのことで、2014年に16店でスタートし、今は22店に拡大しているとか。

「まちライブラリー」については、公式サイトをご覧いただくとして、記事によれば、北海道から九州まで、個人の家、大学、企業、病院、お寺など場所も規模も様々に約220ヶ所あるのだとか。

「まちライブラリー」提唱者の森記念財団の碓井純充・普及啓発部長によれば、「まちライブラリーを含むマイクロ・ライブラリーが全国に1千ヶ所ほどあると推定」され、「こうした図書館があと9,000増えて緩やかにつながれば大きな力になる」という。

記事では、「学校にも広がり始めた。」として兵庫県姫路市の手柄小学校の例を紹介しているが、廊下にある棚に本を置くなんて取り組みは昔からあったような気がする。
「(子ども達が)本を持ち寄り感想を交換する」って所が新しいのかな?

前述の碓井氏は、「マイクロ・ライブラリーは人々が緩やかにつながって信頼しあえるソーシャルキャピタル(社会関係資本)を生み出す場になる」と見ているらしいが、それは、「人に薦めたい本を感想つきで寄託し、読んだ人がさらに感想を残して交流する」まちライブラリーの特徴が背景にあるからであり、マイクロ・ライブラリー全てがそうなる訳ではないと思う。

ただ、街中から書店や図書館が消えている現状にあって、商店街などにマイクロ・ライブラリーという形で再び本を取り戻す試みは、人の流れを取り戻すという意味でも面白いと思っている。そのあたりのことについては、明日にでもまた書いてみよう。

ところで、上記記事にマイクロ・ライブラリーのタイプ分けが出ていて面白かったので採録。
タイプ事  例
(1)図書館機能優先型わたしの図書館ミルキーウェイ(和歌山市)もものこぶんこ(大阪市)
(2)テーマ目的指向型少女まんが館(東京都あきる野市)古賀河川図書館(福岡県久留米市)
(3)場の活用型にんげん図書館(名古屋市)GACCOH(京都市)
(4)公共図書館連携型おぶせまちじゅう図書館(長野県小布施町)恵庭まちじゅう図書館(北海道恵庭市)
(5)コミュニティー連携型まちライブラリー(全国に約220ヶ所)
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 図書館で仕事したくて大学卒業してから宮崎に戻って、早くも30年が過ぎてしまった。この間、3年間だけ県立図書館で働いたことがあるけど、それ以外は図書館とは縁の無い職場ばかりを巡っている。

 それでも、図書館は自分のバックボーンだしアイデンティティであり、図書館に関わることが自分のライフワークだと公言し続けてきたら、面白いと思ってもらえる人も出てきて、なんとなく「図書館作りましょうよ!」なんて話も出るようになってきた。

 図書館サービスは公共セクターが担うべきだとは思うけど、地方自治体の財政も疲弊している状況で、宮崎市内で公共図書館のサービス拠点を増やすことはかなり難しいのは間違いない。
 それでも、これまた疲弊している中心市街地に人を呼び込む仕掛けとして、図書館サービスが役に立つであろうことも間違いのないことのように思えるので、なんとかできたらいいなというのは、ずっと考えていた。

 そんなこんなを考えているところに、某所で小さな図書館みたいなものを作ってみないかという話が出てきて、図書館サービスを提供するには十分な条件ではないにしても、そういうお話をいただけることは、今動けということだなと思い、チャレンジしてみることにした。

 そう、宮崎を日本一チャレンジしやすい県にするチャレンジを支援していることでもあるしね。



 マイクロ・ライブラリーには手持ちの蔵書を供出することにしたので、供出する本にまずは蔵書印を押印。



 カバーがかかっている本は、カバーがはずれないようにメンディングテープで留める。



 帯のある本については、帯も貴重な書誌情報のひとつなので、必要な部分を切り取って、これまたメンディングテープで邪魔にならないように貼り付ける。

 後は、小口(天)にも所蔵印を押すだけ。これは、ゴム印を発注しているので、届くのを待っている。



 貸出することも考えているので、資料の管理には「リブライズ」を使うことにした。
 これを使えば、「ブックスポット」を設置して、本のISBNを入力するだけでそこに資料を登録することができる。
 また、Facebookのユーザーであることが条件だけど、スマホを図書カード代わりにして個人に貸し出しすることも可能になる。
 図書館システムとして考えた場合には、書誌情報の管理などまだ不十分なことも多いけど、マイクロ・ライブラリーとしてスモールスタートするには便利なサービスで、いろんな可能性が考えられる。

 そうそう、このために、バーコードリーダーを買いました。
USB接続のCCDタイプがリブライズのお薦めとあったので、ググって探した結果、Amazonで一番安価に入手できそうだったHanwhaのUMA-BR-02を購入。送料込みで3,190円。
 バーコードリーダー無くてもISBN手打ちすれば入力はできそうだけど、13桁の数字を間違いなく手打ちするのは結構面倒なので、バーコードリーダーあった方が絶対に楽。さくさく入力できる。
 このスキャナをPCに繋ぎ、Webブラウザに「リブライズ」が表示された状態で装備ができた本のISBN部分のバーコードを読み込むと、自動的に表紙の書影のついた書誌データ(署名、著者名、出版者、ISBN)を登録してくれる。



 という感じで、現在、鋭意準備中。
 最初は本当に50冊程度くらいからスモールスタートするけど、反応見ながら拡大できるといいなと考えている。
 正式にローンチできたら案内するので、乞うご期待!、
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『つながる図書館』

カテゴリ : 
図書館
執筆 : 
Dice 2014-3-16 22:45
 先日の大阪への旅のお供として持って行ったのが、猪谷千香著『つながる図書館−コミュニティの核をめざす試み』(ちくま新書)。図書館界では話題の新刊だ。

 武蔵野プレイス、千代田区立千代田図書館、小布施町まちとしょテラソ、島根県立図書館、武雄市図書館、伊万里市民図書館など、現在、注目を浴びた活動を行っている図書館を取り上げつつ、戦後の日本の図書館が利用者や貸出数を伸ばす活動をするところから始まり、「無料貸本屋」批判を乗り越えて、ビジネス支援など改題解決型図書館、地域を支える情報拠点としてその姿を変えようとしているという大きな流れが、うまくまとめられている。
 『市民の図書館』や『図書館の自由に関する宣言』といった、図書館員としては必須の歴史的アイコンもしっかり押さえながら、図書館についてよく知らない人にもわかりやすく、その歴史と現状が描かれている。
 更に、神奈川県立図書館問題や指定管理の問題などの現代的課題、デジタルアーカイブなどの新しい動き、公立でも私立でもない新しい公共図書館のあり方などにも言及され、図書館教育の入門書としてもお薦めできる。多くの人に読んで欲しい一冊である。

 これ読むと、佐賀県内にある武雄市図書館と伊万里市民図書館の二つを訪問したくなる。見学ツアー組みたいな。誰か一緒に行かないかな。一泊二日、温泉宿つきで。
 実際に、今月発売の『本の雑誌 ぶっつけ旅はるばる号』では、「おじさん三人組、武雄市図書館に行く!」という二つの図書館の訪問記が掲載されている。素直な感想がわかるので、これも併せて読んでいただきたい。

 また、千葉県船橋市の「ふなばし駅前図書館」を運営するNPO法人「情報ステーション」の手法は、宮崎市の中心市街地の活性化のためにも使えるのではないかと思ったりする。これも、今後要チェックだな。
 中心市街地の図書館による活性化手法、ちょっとまじめに考えてみようと思う。

 兎にも角にも、久しぶりに刺激を受けた一冊でした。☆☆☆☆☆。
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地平忌

カテゴリ : 
図書館
執筆 : 
Dice 2014-2-25 23:31
 明日2月26日は何の日かと聞かれて、「二二六事件」の日と答えられる人も少なくなってきているのではないかと思うが、私にとってこの日は「地平忌」、中村地平の命日として強く記憶されている。
 中村地平って誰?という人は、ググってWikipediaでも確認して欲しいが、Wikipediaの記述も全てが正しいとは限らないので、宮崎県庁のサイトの中にある「みやざきの101人」へのリンクも貼っておく。

中村地平-Wikipedia

中村地平-みやざきの101人

 読んでいただけただろうか?。小説家としての名声は、残念ながら井伏門下の三羽烏として並び称された太宰治には及ばないものの、戦後宮崎の文化の振興に極めて大きな役割を果たした人物であり、多方面での活躍の中でも、私は特に1947(昭和22)年から1957(昭和32)年までの宮崎県立図書館長としての功績を高く評価している。

 日本十進分類法による図書の整理、増改築に伴う文化ホールの新設、臨海文庫・農村文庫などの貸出文庫や自動車文庫「やまびこ」の開設、参考係の新設など、今につながる図書館サービスが確立されたのは、この中村館長の時代であり、今は絶えてしまっているが、図書館に専門職である司書を積極的に採用したのもこの時代であった。

 館長を辞した後、父親の後を継いで宮崎相互銀行(現・宮崎太陽銀行)の社長を務めたが、その一年後には体調を崩し、1963年2月26日に心臓麻痺のために没。宮崎にしては珍しく雪の降る日であったという。

 「地平忌」はその中村地平を惜しんで設けられたが、毎年2月26日ではなくて、その前後の土曜日に宮崎市・市民の森にある記念碑の前で行われていたと記憶していたので、最近はどのようになっているのかを知りたくてWebを渉猟してみたけど、よくわからなかった。
 その過程で2008(平成20)年11月1日(土)に宮崎県立図書館で「中村地平生誕百年記念講演会」が開催され、当時を知る元図書館職員によって「県立図書館長中村地平について」という座談会が行われたという情報を得たので、その記録が残っていないか県立図書館に問い合わせてみたが、残念ながら無いという回答だった。
 自らの栄光の時代の記憶を記録に残す折角のチャンスだったはずなのに、その意識が当時の図書館になかったことは実に残念。
 主催した岡林稔先生に問い合わせするしかないのかな。

 ともあれ明日は、偉大なる図書館の先輩に想いを馳せ、我が身を戒めることとしよう。
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『夜明けの図書館』

カテゴリ : 
図書館
執筆 : 
Dice 2014-2-16 0:10
 今回のお勧め本は、埜納タオ著『夜明けの図書館』(ジュールコミックス)
 初出が『JOURすてきな主婦たち』ということで、いわゆるレディコミ。完全に射程外、ノーマークだったが、Facebookつながりでレンジに入ってきた。Facebook素晴らしい。

 舞台は架空の暁月市立図書館。主人公は、葵ひなこ、25歳。3年の就職浪人の末に、ようやく採用された新米司書。
 同僚で庶務経理担当の大野晧(27歳)は、一般行政職員で図書館勤務3年目。司書ではないが、返却本の配架や破損本の修理、書架の整理、時にはクレーム処理まで何でもこなす。
 この二人を中心に、図書館でのレファレンス案件が、相談者の背景、資料の見つけ方などを織り交ぜながら展開される。
 1話読み切りの形で計4話、いずれもなかなか面白い。

 たかがレディコミと馬鹿にするなかれ。現役の図書館司書に取材したり、作者がレファレンス講座に参加するなどして、図書館で働く司書の姿とレファレンスの実態がしっかりと描かれている。

 これは、図書館サービスの一端をわかりやすく解説する入門書として、すごくいい。司書としての仕事の喜びみたいなものを伝えてくれる。
 高校の図書館とか市町村立図書館のYAコーナーには是非とも置いてほしいな。

 2巻目も刊行されているので、早速購入しなきゃ。できれば、これを原作にドラマ化希望。
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『本と人をつなぐ図書館員』

カテゴリ : 
図書館
執筆 : 
Dice 2013-6-2 22:09
 5月末に浦安の家族宅に行った際に、飛行機の中で読了したのが、山内薫著 『本と人をつなぐ図書館員 −障害のある人、赤ちゃんから高齢者まで』 (読書工房)

 図書館の利用に障害のある人々への資料提供サービスを中心に、著者が行ってきた実践が綴られているのだが、正直言って「ここまでやるのか!」という驚きが最初にあった。
 なぜ驚くかと言うと、そのサービスが半端ではないからだ。

 第1章の冒頭に例示として出てくる「ひろみさん」は、筑波に住んでいる重度な肢体不自由のある女性なのだが、著者の山内さんは、1969年に墨田区立あずま図書館で図書館員としてのキャリアをスタートさせ、障害者サービスを柱としつつも、児童サービスなどあらゆる墨田区の図書館サービスの推進を現場で支えて来られた方である。
 墨田区の著者が、自分の務める図書館のサービスエリアの外、筑波に住む彼女が利用できそうな録音図書テープを送り、旅行のついでに会いに行き、その後も手紙のやり取りを続けながら、彼女が聞きたい内容の録音図書テープを探し、送り届けるのだ。

 また、その次に出てくる「大樹くん」は、生まれた時から視力に障害がある二歳児。
 彼と著者が出会ったのは、障害児をもつ親の会の集まりの場で、最初は図書館にある『さわる絵本』や『布の絵本』の利用を勧めるのだが、彼が保育園に入るようになると、保育園の保育士さん向けに展示の勉強会を開いたり、持ち物に展示のシールを貼るなどの環境作りを手伝う。
 そして、小学校に上がる段階になると、彼に点字を教えるためのプロジェクトチームを結成し、図書館をベースに点字教室を始めるのだ。

 この冒頭の2例だけでぶっ飛ぶ!。ここに書かれたサービスは、私の知る図書館のサービスの限界を遙かに超えている。
 行政のエリアも、部署云々といった管轄も飛び越えて、真っ直ぐに利用者を見ている。
 そんなできるとは思わなかったし、やっていいとも思わなかった。いや、考えることすらしなかったと言って良いだろう。
 でも、実際にやってのけた図書館員がいて、その図書館のサービスを受けて育った利用者がいるのだ。

 「おわりに」で著者は言う。
 「図書館利用に障害のある人たちとの出会いは、その都度『図書館とは何をするところか』『図書館に何ができるのか』ということを考えさせられる契機となってきた」と。
 「多くの利用者の方にさまざまなことを学ばせていただき、育てていただいた」と。

 司書資格を持ちながらも現場経験の殆ど無い私は、「障害者サービス」とか「アウトリーチ」とか、言葉は知っていても、その実践については何も知らないでいたことを、本書は教えてくれた。
 はっきり言って甘かったです。反省します。

 まだまだ図書館にできることはあり、そのためには、何よりも「人」(利用者)を見てそれに合ったサービスを考える集団としての「職員」が必要であることもまた本書は教えてくれた。
 それは、図書館での仕事に限らず、あらゆる職場で応用できそうである。
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2012(平成24)年度の宮崎県立図書館

カテゴリ : 
図書館
執筆 : 
Dice 2012-12-9 20:48
 「図書館関連論考」に「2012(平成24)年度の宮崎県立図書館」を掲載。

 『図書館雑誌』2012年8月号(Vol106, No.8 pp560〜562)に掲載された『日本の図書館』2012年調査の都道府県立図書館に関する速報データを基に、全国の都道府県立図書館の現況と、特にその中で宮崎県立図書館の占める位置、数字から読み取れる課題等について分析を加えたもの。2001(平成13)年以来、実に11年ぶりの分析となった。

 本当はもっと早く掲載する予定だったのだが、なかなかまとめきれずに遅くなってしまった。なんとか越年せずに済んで一安心
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