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徒然日記 - 図書館カテゴリのエントリ

 先日、図書館系大物SEのOさんに、都内某所で差し向かいで講義してもらった内容をベースに、クラウド化について簡単にまとめてみた。
 私なりの解釈も入っているので、全てがOさんの喋ったことではないよ、念のため。


図書館における「クラウド」とは?。

 図書館システムにおいて「クラウド」と呼ばれているものには、次の3つのパターンがある。

1 SaaS(System as a Service)
 IDCのサーバに置かれたひとつのシステムパッケージを設置主体が異なる複数の図書館が利用する。


2 シェアードホスティング
 IDC内のサーバに置かれたひとつのサーバを設置主体が異なる複数の図書館が共同利用し、各館は仮想環境下で個別のシステムパッケージをを利用する。


3 プライベートクラウド
 IDC内にIaaS(Infrastructure as a Service)と呼ばれる専用環境を構築する。
 県などが主導して複数の自治体に参加を求め、環境を共同利用する形が多い。


 システム運用にかかるコストは、1<2<3の順で大きくなり、システムのカスタマイズ等の自由度は3>2>1の順で小さくなる。


SaaSのメリットと課題

 自館でサーバを持ってシステムパッケージを利用するオンプレミス(on-premises)比べて、30%程度の経費削減効果があると言われており、新規導入時の構築期間も短くて済む。

 また、サーバやデータがIDCにあるので、災害による影響を受けにくい(遠隔地にあるIDC近くの災害によって回線切断が起こり、思いもかけない影響を受ける可能性はある)。

 一方、サービスの内容や速度はディスク容量や接続回線の品質に依存するので、一般的に蔵書数30万冊程度以下の小規模館が対象であり、自館所蔵分以外の新刊全点MARCは利用しないことが前提となる。

更に、サーバに負荷がかかるフルテキストサーチができないなど、資料検索のクオリティは低く、貸出・返却処理が輻輳する場合の処理スピードも期待できない。

 ここではあんまり関係ないけど、ソフトベンダーの現場では、SaaSばっかりになっちゃうと中央集権的になっちゃうので、地方の現場レベルのSEのスキルが相当落ちるという笑えない問題もあるらしい。


MARCとの関係

 MARCは、SaaSか否かには左右されないので、各館が個別にMARC会社と契約することになり、その点でのコスト削減は望めない。
 TRC/MARCはSaaSでの利用を許諾済みとの情報があるが、どのMARCを利用するにしても、「第三者のサーバにMARCデータを格納することを制限する事項」がないことを確認して契約する必要がある。


SaaS以外のクラウド

 県などが共同利用環境を構築し、市町村の図書館に参加を求める事例については、次の3つのパターンがある。
A:単一アプリケーションの共同利用で単一DBを使用
B:単一アプリケーションの共同利用で個別DBを使用
C:インフラを共同利用しアプリケーションは個別

 Aでは、書誌データの統合が必要なので、データ中に独自の項目を持っていたりすると、それが消えることを嫌がって参加しない図書館(自治体)も出てくる。
 このパターンで、県立を中心として市町村立が分館的なイメージ、県下統一書誌データという世界を構築するのは美しい世界ではあり、横断検索なんて面倒なことを考える必要もなくなるが、天下統一に様々な困難が生じるのは世の常であり、実現はかなり難しい。

 となると、Bではどうかという話になるが、単一アプリ=天下統一という点では同じなので、困難さは変わらない。

 なので、考えるべき方向としてはCをベースとしたAとかBとの組み合わせなのだろうな。
 小さい規模の自治体であれば、県立の書誌をベースとしても何ら困らないし、サービスも基本的なことしかやらないので、アプリも標準のやつそのままでいいです、それで経費が浮かせれば、みたいな所が多いのではなかろうか。
 書誌に特別こだわりがあればBという選択肢もあるし、そうでなければCということで、環境は使わせてもらうけど、サービスは独自にやるからほっといてという感じか。

 この時に、トータルのコストが安くなるかというと、それはケース・バイ・ケースで何とも言えない。
 高速な通信回線を別途用意しなければならないとかになると、その分の費用がかかるし、どうしても百年に一度の事態に備えてデータを二重化しなきゃいけないので、二ヶ所のデータセンターでミラーリングしてちょうだいなんて言い始めると、そこそこ相当な費用がかかってしまう。
 参加する自治体(図書館)が多ければ多いほど、スケールメリットが出て共通部分のコストは下がるし、個別にシステム担当を抱える人件費も不要になるとは思うので、無秩序にばらばらにやるよりは効率は良いのだろうことは明らかだが。
 いくつかの県で、共同利用の計画が進みつつあるらしいので、メリット・デメリットも次第に明らかになってくるのだろう。


 以上、結論にもなっていないような気がするが、期待して読んでくれた人には申し訳ない。

 これ以外に、最近のOPACの動向だとか、calilのこと、代官山蔦屋書店を図書館システムとして実現するために考えなければならないいくつかのことなんて話もしたのだが、それについては、気が向いたらいつかここに書くかもしれない。

 Oさん、おつきあいありがとうございました。また近いうちにHさん交えて飲みに行きましょう。
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#図書館カフェ について考える

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図書館
執筆 : 
Dice 2012-8-19 11:50
 TSUTAYA(CCC)への運営委託で話題の佐賀県武雄市の市立図書館に、「スターバックス」が公共図書館には初出店するという同市からの発表が8月14日に記事(参照:カレントアウェアネス・ポータルのまとめ)になると、
「樋渡市長すげぇー」
とか
「武雄市が羨ましい」
とかいうつぶやきがTwitterやFacebookで流れ、「#図書館カフェ」というハッシュタグができたりしていて、世間の関心は結構高いということが窺い知れる。

 でも、カフェ(喫茶店)を併設している公共図書館は何も武雄市立が初めてという訳ではないから、そんなに騒ぐことじゃないよね〜と考えたのは私だけではないらしく、Googleマップを使った「カフェのある図書館マップ」なんてのも早速作られたりしている。

 有名どころでは、千代田区立日比谷図書文化館1階の「Library Shop & Cafe Hibiya」と、地下1階の「Library Dining Hibiya」で、いずれも図書フロアの書籍がごく一部を除いてすべて持ち込み可能(詳しくは、のTime with Booksというサイト瀬戸理恵子さんの記事を参照)。何とも素敵な空間ではないか。
 ちなみにこの日比谷図書館は、(株)小学館集英社プロダクションを代表者とする日比谷ルネッサンスグループが指定管理者(現指定期間は平成28年度末まで)になっている。

 その昔、宮崎県立図書館(第3代、1961〜1987年)が現在の宮崎県庁外来駐車場の場所にあった頃、建物の1階に「翠」という喫茶店が併設されていた。
 私が小学3年の時は、毎週土曜に学校帰りに県立図書館に寄って、「翠」でお昼に定食を食べるのが日常だった。
 20年以上前から、カフェを併設する図書館は存在していたのだ。

 ただ、閲覧室とははっきり分けられていて、貸し出しの済んでいない資料を持ち込むことはできなかった。逆に、閲覧室に食べ物や飲み物を持ち込むことも禁止されていた。
 図書館は資料の保存もその機能の一つであり、書店と違って代替の利かない資料、それを汚損されたらその後の利用者が大変に困ってしまう資料が多い。
 なので、飲食物による汚損リスクを極力減らすために、資料と飲食物の動線が重ならないようにしていた訳だ。

 しかしながら最近の流行は、カフェを図書館の内側に取り込むことにある。飲みながら、食べながら、本や雑誌を読みたいという人間の欲望を叶えようとする方向に進んでいる。
 汚損の問題については、ある程度代替の利く資料については目をつぶり、郷土資料や貴重な資料の方を逆に特定の部屋の中に囲い込んで、そういう資料のみカフェに持ち込ませないという解決策を取っている所が多いだろうと思われる。
 動線を重ねることの是非の判断は人によって分かれると思うが、貸し出し可能な資料の場合は、図書館の外で利用者の判断によって動線が重ねられ、場合によっては汚損することもあるので、図書館の中だけ駄目と言ってみても仕方ないような気もする。結局は利用者のマナーとモラルに委ねられるものなのだ。
 私自身は、図書館の中にカフェの機能が内包されることを拒否しないし、逆に歓迎する立場に立つ。

 ところで、上記の「カフェのある図書館マップ」にも掲載されているけど、私がよく利用する浦安市の中央図書館には「ひだまりカフェ」という名前のラウンジ(喫茶・休憩室)が施設の中央部に設置されており、もちろん、自由に館内の資料を持ち込むことが可能である(当然、一部の資料を除く)。
 この「ひだまりカフェ」、障がい者等の就労支援を行っているNPO法人タオが市の委託を受けて運営しており、障がい者が健常者とともに働いている。
 メニューはコーヒーなどの飲み物と軽食で、営利を目的としていないのでリーズナブルな価格なのが嬉しいし、自分で用意した弁当などを持ち込むこともできる。
 障害のある息子を持つ父親としては、積極的に公共施設の中で障がい者の働く場を設けようとしてくれる市の姿勢と、それを受け入れる市民の理解はこの上なく嬉しい。

 話が戻るが、先にこうした事例がある中で、今回の武雄市のケースが耳目を集めたのは、やはり「スターバックス」という記号の価値の大きさによるのだろう。
 「TSUTAYA(CCC)」に続くビッグネームの登場は、樋渡市長らしさの象徴でもある。ご本人がスタバ出店を「CCC側に強烈にお願いしていた」とブログに書かれているし、初めからスタバありきだったことは明らかだ。
 それでは、なぜ「スタバ」だったのか?。同様のチェーンなら「タリーズ」でも良かったはずなのに。「マックカフェ」という選択肢はどうだ?。マックのプレミアムローストは、安くて十分に美味いよ(笑)。
 カフェという機能を図書館の内側でどのように実現するのか、どこまで深く考えられたのか、浦安市の実例を知るだけに、よその市のことながら大いに気になる。

 あと、武雄市とCCCとスタバとの関係がいまひとつよくわかっていなので、どういう契約で武雄市立図書館にスタバが入っていくのかが理解できていないが、図書館という行政財産の貸し付けという形になるのであれば、その相手先の選定に当たっては、何らか公平な競争が行われるべきではないのかと考える。

 スタバの雰囲気やコーヒーの味は私も嫌いではないが、かと言って「スタバいいね」とか「武雄市やるじゃん」とか言う気にはなれない一抹の怪しさを、今回の件では感じる次第である。
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図書館のモノづくり支援について考える

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図書館
執筆 : 
Dice 2012-8-1 21:07
 本日付け日刊工業新聞の東日本面(22面)に、「親子でモノづくり ピンホールカメラ制作教室」と題して、東京・板橋区立高島平図書館に関する記事掲載。

 同館は、板橋区内の企業と協力してモノづくり教室事業を始め、その第一弾としてピンホールカメラ制作教室を開催したとのこと。
 金属精密加工のアーウ精機製作所の協力を受け、同社の取引先でピンホールカメラを製造するシャラン(栃木県壬生町)の大橋裕社長を講師に迎えて、親子ら49人が参加したとのこと。

 記事によれば、同図書館は区内企業の認知度向上を狙って情報コーナーを館内に設置しており、同コーナーで紹介している関係で、アーウ精機の平林大始常務が協力したとのこと。
 「今後も区内企業の人材を活用した教室を企画していきたい」という佐藤館長の談話も掲載されている。


 ちょっとした取り組みだけど、なかなか良い企画だと思う。
 自らの手でモノづくりして、作ったピンホールカメラで実際に撮影してプリントまでするのだから、夏休み中の子ども達にとっては、格好の自由研究のテーマにもなるしね。
 これで光と影の世界とそれをつかまえる技術に興味を覚えて、将来優秀な技術者や芸術家に育つ子どもが出てこないとも限らない。

 図書館でのイベントというと、映写会だったり講演会だったり、どうしても文化的なものに偏りがちだが、図書館がその地域の情報センターとして機能するためには、その地域に根付く産業もまた重要なコンテンツのひとつとして考えるべきだと思うので、そういう部分に目配りできる図書館(とそこで働く職員)というのは素晴らしいと思う。

 地域の中小企業にとっても、普段はあまりその存在を地域の人々に意識されることがなく、求人出してもなかなか優秀な人材を集めるのに苦労しているところも多いので、こういう機会に自らの製品や技術をアピールできるというのは得難い経験でもあるし、その積み重ねがいつの日か企業のメリットとなることもあるだろう。

 かつて、宮崎県内の手工芸が盛んな町の図書館建設について相談を受けた時に、折角だから町内で作られる工芸品を図書館の調度やサインなどに取り込めないかというアドバイスをしたことがあった。
 その時は残念ながら実現には至らなかったが、地元の様々なリソースを常に見つめ直し、自らの中に取り込んでいくことが、住民サービスの第一線に立つ図書館には求められている。
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図書館システムのクラウド化[序章]

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図書館
執筆 : 
Dice 2012-7-24 21:28
 旧知のI氏から、
「図書館システムの共同利用、言わば地域版SaaSのようなことは、考えるに値するかどうかのご意見をいただけないか。」
との問い合わせがあったので、
 「私でお役に立てるのであれば。」
とOKの返事した。
 とは言っても、図書館の現場を離れて久しいので、最近の図書館システムや書誌データの流通などについて知らないことが多くなったので、これまた旧知のSEで図書館業界とのつきあいが長いO氏に、
 「いろいろ教えてちょうだい。」
とメールした。
 O氏からは、
 「それじゃ、別途時間を設けるから、2週間後に某所の会議室で。」
とすぐに返事来た。さすがにできるSEは仕事早い。

これでI氏への返事も問題なかろうと思ったものの、O氏に教わるだけでは付け焼き刃もいいとこだから、自分でもちょっとは勉強してみなきゃと考えてググってみた。
 そこで見つけたのが、三菱総研の狩野英司氏と吉田大祐氏による提言論文「図書館システムを取り巻く課題と今後の展望〜「図書館システムに係る現状調査」の結果をを踏まえて〜」
 全国1,739館の図書館を対象にした図書館システムに関するアンケート調査の結果を踏まえて、最近の図書館システムに関する現状と課題がよく整理されていて、大変参考になる。結論は、「システムを共同化してクラウドにすべし」ってものだし。
 早速I氏にメールで、
「結論から先に言うと、検討する価値は大いにあって、上記論文が参考になるから読んでみて。」
とお知らせしておいた。これで彼も私のことを仕事の早い男だと再認識したことだろう(爆)。

 でも、図書館の世界って、システムだけ共通化すれば済むってほど単純な世界ではない。 まだ私自身もよくわかっていないのだけど、書誌データを共有するとなった時、既存のデータは市販MARCを購入して作ったものが多いはずだが、結果的にそれにただ乗りしてしまう図書館が出るってことは、MARC会社サイドから見て問題はないのかな?。共通化後に買うMARCは、誰がどのように費用負担するのかな?。
 MARCと連動しているはずのリアルな本の購入と装備も共通化した方が良いと思うけど、それぞれの図書館が地元の書店を通している購入のルートをどのように整理できるのだろう?。
 システムの共通化だって、図書館毎のローカルなルールをシステム上に反映させるために、システム開発者側にきちんと自館の状況と要求を伝えられる人が図書館側に必要なのだけど、全ての図書館にそういう人材がいるかというと、それもなかなか難しいところだ。 
 その辺の、現場レベルの難しさといったところを、O氏と会って勉強してきたいと思う。
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TSUTAYA図書館について考えてみる

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図書館
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Dice 2012-7-23 20:36
 本日付け日本経済新聞地域総合面に、「TSUTAYA図書館、佐賀に 民間委託 さらに進化」と題する記事掲載。

 7月18日の武雄市臨時市議会で、「武雄市図書館・歴史資料館」の図書館部分の管理・運営を委託する指定管理者にカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)を選定し、来年4月から5年間、計5億5,000万円で契約を結ぶことが議決(佐賀新聞情報では、16対8の賛成多数)されたとのこと。
 武雄市の樋渡市長は、「年間1億4,500万円かかっている運営費を10%削減する」と宣言していたので、その公約は果たされたようだ。

 この問題、図書館の利用カードをCCCが発行する「Tカード」と統一して、利用者にTポイントを付与するという構想に対して、利用情報がCCC側に渡ることへの懸念が提示されるなど全国から注目を集め、日本図書館協会が2012年5月28日付けで、「武雄市の新・図書館構想について」と題する意見書を出すという、ちょっと異例とも言える事態になっていたが、TSUTAYA図書館がいよいよ現実のものとなることになった訳だ。

 記事によれば、樋渡市長とCCC側が基本合意していた業務提携の概要は、コスト削減の他に
  1. 休館日をなくし、開館時間を延長する
  2. 開架式の蔵書を増やし、CDやDVDも充実させる
  3. 雑誌や文具を販売し、カフェを併設する
  4. 図書館利用カードの代わりにCCCのポイントカード「Tカード」を導入し、来館や貸し出しでポイントを付与する
という内容。
 これに対し、市議会での議論では、開館時間の延長やコスト削減を歓迎する市議がいる一方、図書館司書らの待遇悪化を心配する声や、複数の企業が個人情報を共有するTカードについて懸念し反対する市議もいたことから、樋渡市長は
  1. 従来の図書カードはなくさずTカードと併用する
  2. CCCへの情報提供を貸出冊数などに限定し個人名や書籍名は公表しない
との対応策を市議会で説明、武雄市個人情報保護審議会もTカードへの情報提供を「問題なし」としたとのこと。
 武雄市では今後、1,000人規模の市民アンケートを実施して機能充実に生かすとのことだが、市民の期待と不安は半々だろう。

 司書の問題について樋渡市長は、「新図書館で働きたいという問い合わせが全国の司書から届いている。民間の知恵で作業の合理化が進めば司書本来の仕事に取り組める」と言っているらしいが、果たしてそうなのだろうか?。
 そもそも、開館時間の延長と休館日を無くすという取り組みは、間違いなくコスト上昇要因になる。週単位で考えてみても、8時間×6日=48時間という枡目が10時間×7日=70時間と1.5倍近い枡目になる訳で、ここに全て人を配置しつつ、運営費のかなりの部分を占める人件費コストを抑制するとなると、賃金単価を抑えるか、時間当たりの配置要員を薄める(減らす)、或いはその両方しか手はなくなる。
 案の定、前述の佐賀新聞の記事では、自動貸出機の導入などにより省力化して、運営人員の中で司書の人員は現行15人が9人になるらしく、司書は大幅に削減されている。1人当たり週40時間という法に定められた労働時間を守りつつ、1日10時間の開館時間の全てに司書を配置しようとすれば、少ない時間帯で2〜3人、多い時間帯で5〜7人の司書で業務を回すことになるはずだ。この状態で、司書が従来以上に「司書本来の仕事に取り組める」とはとても思えない。
頭数だけで言えば、低賃金のパート職員(かつ有資格)を増やしたり、ボランティア(できれば有資格)と称して無償で配架や書架整理をさせる仕組みを導入したりする「民間の知恵」も考えられなくもないが、それで果たしてサービスのレベルが維持できるのかだ。
 まあ、大多数の利用者にとっては、書架を自由に眺めて気に入った本や雑誌を読んだり借り出したりすることが殆どだろうから、司書の専門的な知識や技能を必要とするような図書館の使い方は希だろうが、優れた司書がいる図書館とそうでない図書館では、棚ひとつからして違って見えるものだ。
 それは優れた書店員のいる本屋でもそうなのだが、選書も含めてきちんと手が入っている棚かそうでないかは、利用者の快適さに少なからず影響を与えるものだと思う。
 「民間の知恵」が生かせるとすれば、書店等で様々な経験を積んでスキルを磨いた人材を図書館の運営に派遣して他の職員の研修など人材育成に取り組めることと、管理や運営のためのツールの提供の部分だろうか。

 これまでの武雄市立図書館を全く知らないし、これからも利用することはないだろうと思うので、CCCへの委託によって実際にどう変わるのかがわからないが、利用する市民にとっても、その場で働く者にとっても、誇らしく快適な図書館になることを願うのみである。

 この記事では「公の施設」の指定管理者制度が始まって今年で10年目であることも伝えていて、2009年度現在で導入施設は全国で7万を超えるが、運営に行き詰まって自治体の直営に戻す例(ex:静岡県藤枝市の郷土博物館など)や、資料の収集や研究と広報や施設管理を自治体と民間で分担する例(ex:島根県立美術館、山口県立美術館など)があることも記されている。
 これまで指定管理者制度について言い尽くされた議論ではあるが、民間に委託さえすれば全てがうまく行くということではなくて、要は、委託する側の自治体が、事前にどれくらい委託内容を精査できて、受託先の仕事ぶりについて利用者とともにきちんと評価できるかどうかに係っているのではないだろうか。

 それにしても図書館の指定管理、図書館流通センターを子会社に持つ丸善CHIホールディングスが全国で156館で指定管理者になっており、12年1月期の図書館関連事業の営業利益が前期比31%増の10億円という記述を読むと、すっかりビジネスとして定着しているという印象を受ける。
 確かに、小さい市町村で少ない人数で直営するよりも、大規模に人材を回せる企業が請け負う方が、職員のスキルも上がるよなと思ったりもするしね。
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日刊工業新聞

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図書館
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Dice 2012-5-23 19:49
 本日付け日刊工業新聞の1面コラム「産業春秋」に珍しく図書館の話題。

 図書館について、
「社会に出てから活用している人は少ない。ある意味でこれほど身近で縁遠い存在はないかもしれない」
とする冒頭部はいかがかと思うが、日刊工業らしく話題の中心は図書館によるビジネス支援。
「図書館が持つ情報量は膨大。活かし方次第でビジネスに直結する。」
として、「ビジネス支援図書館推進協議会」という組織について触れている。
 これまでそれぞれの図書館単独の動きだったビジネス支援に横の連携が模索されているとのこと。

 筆者は、
「企業を志す人に情報を提供し相談に乗るだけでなく、行政や金融機関、試験研究機関などを紹介し結びつける。図書館は中立的な立場なので関連機関を巻き込みやすい。本来なら足を棒にして駆け回らなければならないのに、時間と手間を大幅に短縮できる」
と期待するが、実際に公共図書館がそれを行うのはそう簡単ではない。

 これまでも自治体には産業支援のための組織があり、商工会議所など商工関係団体や金融機関などもビジネス支援を行ってきたはずなのだが、それらが図書館というリソースをうまく利用できていなかったということなのかもしれない。
 それで逆に、図書館サイドからこうした組織や機関を利用する方向に視点を変えてみようということなのか。
 利用者に対する入口は図書館の方が広いから、効率としては確かにその方が良いと思う。
 問題は、図書館サイドの努力だけではなく、窓口としての図書館を、それぞれの組織や機関がしっかりと認知し、うまく使うことだろう。
 筆者も、
「図書館の存在をいま一度考えてみてはどうだろうか。」
と締めくくっている。

 ところで、ここで取り上げられていた「ビジネス支援図書館推進協議会」だが、Webサイトをざっと見てみたところ、残念ながら宮崎県内の図書館は今のところ参加していない。
 施設会員の会費が年間1万円、個人会員もあって年間3,000円。ビジネスライブラリアン講習会やセミナーの優先参加や割引もあるみたいなので、参加できそうなら会員加入を考えても良いかもしれない。
 無料購読できるメルマガあるので、とりあえず登録してみた。
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図書館、電子化へ一歩

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図書館
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Dice 2012-3-4 14:13
 ちょっと前になるが、2月25日(土)付け日本経済新聞の文化面に、「図書館、電子化へ一歩」という見出しの松岡資明編集委員の署名記事が掲載されていた。

 資料の電子化が進み、自宅の端末で閲覧が進むようになった時に、公共図書館の役割はどうなって行くのかという問題意識が根底にあるようだ。

 記事によると、札幌市中央図書館は、昨年10月、電子図書館の実験を開始し、公募した300人のモニターが自宅のパソコンから図書館の専用サイトにアクセスし、電子化された書籍の閲覧を3週間体験してもらい、終了後にアンケートを集計するとのこと。
 電子図書館を進めているのは、国立国会図書館千代田区立千代田図書館など10館程度らしい。

 記事では、電子図書館の最大の長所として、利用者が施設に足を運ぶ必要がなく、交通の便の悪い地域の住人や高齢者も蔵書を読めることとしており、課題をソフトの充実としている。
 札幌では、独自コンテンツを確保するために、道内の出版社に協力を呼びかけ、北海道大学出版会など16社が200タイトルの電子書籍を提供するほか、地域資料の電子化にも力を入れ、市の広報誌「広報さっぽろ」が創刊号から閲覧可能になるらしい。

 確かに、行政資料のように著作権がそもそも無かったり、古い郷土資料のように著作権が切れていたりするする資料は、電子化することによって閲覧性が上がるので、利用は増えるかもしれないが、それが大多数の利用者が電子図書館を利用するモチベーションになるとは思えない。
 問題は、今後、出版社から提供されるようになる様々な新刊コンテンツを図書館がどのように利用できるかに係ってくるだろう。

 その点は記事でも触れられていて、電子書籍を貸し出す際の新しいルール作りがよろ大きな問題だとしている。
 紙の書籍と違って、電子書籍の貸し出しには提供元の意向が影響し、例えば新刊書の貸し出しを一定期間有料にしてほしいなどの条件を出版社が出せば、図書館は従うことになるとし、「電子書籍の場合、利用者に課金しても、図書館法がうたう無料原則には抵触しないとの見解が国の審議会からも出ている」とまとめている。
 今後は、小学館や講談社など出版社20社が呼びかけて4月に設立する電子書籍の共同管理会社「出版デジタル機構(仮称)」が図書館との窓口としてルール作りを模索するようだ。

 記事は、書籍がすべて電子化され、全国どこでもパソコンで読めるようになれば、自治体ごとに図書館を置く理由はなくなり、国会図書館だけで十分という理屈も成り立つから、公立図書館に存在意義の問い直しを迫るとし、「地域に必要な情報を選別して発信する機能が今後、ますます求められる」という沢辺均ポット出版代表の言葉を紹介している。
 確かに、その地域の問題解決のために、情報を収集、整理して提供することは、これまでも公共図書館に求められてきたはずの機能でありながら、一部の関係者にしか理解されず、そのためのリソースも十分には投入されてこなかった。
 今後は、電子化で浮くはずのコストが、それを生かすための人的資源(=司書)のために使われることを願って止まない。

 それにしてもだ、
 「公立図書館は長く猝砧舛梁瀚棆悪瓩犯稟修気譴討た。個性ある蔵書を築き、幅広い知識を提供する場であるはずが、貸出冊数や利用者数を競う風潮が強まり、ベストセラー本を大量購入する傾向が続いている。電子化を奇貨とし、使命感を再考する必要はあるだろう。」
という最後のまとめは、これまで図書館が果たしてきた役割の認識として、あまりにも偏っているのではないかね?。
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図書館改革3

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図書館
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Dice 2012-2-18 0:33
 日刊工業新聞に連載の「図書館改革」シリーズの第3回、最後のテーマは「ファシリテーション」。

 「電子化や全文検索によって誰もが簡単に大量の情報にアクセスできるようになると、図書館は情報を集める場から使う場へと変わっていく。」
 その時に図書館が果たすべき役割として何が求められるのか、という指摘であり、その答えの片方が既に技術的にはある程度確立している「データマイニング」や「テキストマイニング」といった情報ツールであり、もう片方が場として人と人をつなぐ「ファシリテーション」で、その役割を担う「ファシリテーター」という訳だ。

 図書館の世界ではあまり聞き慣れない「ファシリテーション」という言葉だが、wikiると
「会議、ミーティング等の場で、発言や参加を促したり、話の流れを整理したり、参加者の認識の一致を確認したりする行為で介入し、合意形成や相互理解をサポートすることにより、組織や参加者の活性化、協働を促進させる手法・技術・行為の総称」

とある。

 ふ〜ん、これ得意かもしれない。
 例えば、何か新しいプロジェクトを話し合うようなミーティングの時に、バックボーンや知識がそれぞれに異なる参加者の間で、相互の理解を進めていくための役割を務めたことはこれまでも何度かあったし。
 深くはないがそれなりに幅広い知識の中で、これがわかればこの人は理解しやすくなるだろうなとか、こっちの専門家のこの言葉の意味や真意は伝わってなさそうだなってのは大体わかるものなので、補足したり違う言葉に置き換えたりって作業はこれまでたくさんやってきた。「通訳」みたいな作業だと思ってきたけど、英語にはそういう概念の言葉がちゃんと用意されていた訳だね。
 ただ、それは極めてパーソナリティに依存する作業なので、図書館が組織としてどこまでファシリテートできるかってのは、なかなか難しいところだと思う。

 それができている図書館の例として紹介されているのが、東京港区の六本木ライブラリー。六本木ヒルズの中にある有料の会員制図書館だ。
 会費が9,450円/月と決して安くはないにもかかわらず、3,200人もの会員を獲得しているのは、六本木ヒルズという場の力だと思うが、
「企業など組織の中では情報システムや会話など、情報を交換して発想を広げる場がある。独立すると大企業では当然のように得られる調査資料や業界情報がなくなる。自営業や小規模企業の経営者は、自らコミュニティーやネットワークを構築していかなければならない。」

という事情もあるらしい。

 これは、図書館づくりというよりも街づくりの視点から参考になる。
 六本木ライブラリーが提供しているサービスは、蔵書(資料)や場の提供にとどまらず、セミナーや交流会の開催(年間50回以上!)、グループ活動の支援だったりする。
 「人間も優れた情報資源と位置づけ」、そういう具合に人と人とを結びつけることで、より高次の活動に繋げていく取り組みを行っているということ。
 そういう取り組みを行う場は、何も図書館に限らなくて良い。ただ、継続して活動を行うことができる物理的な場所と、活動を企画し運営し導く「ファシリテーター」が必要である。
 地域の商店街に、そうした場と人がいれば良いのではないかと、最近の宮崎市・一番街の取り組みを思い起こしながら考えてみたり。

「本来、図書館はメディア(媒介)だった。新しい情報を取り入れて、メンバーの知識や経験と組み合わせたり整理したりして、新しい情報や価値を付加していく場だ。この流れこそイノベーションの原点だ。」

という同ライブラリーの小林麻美ディレクターの言葉に、これからの図書館運営に関する一筋の光を見る思いがする。
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図書館改革2

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図書館
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Dice 2012-2-15 23:59
 日刊工業新聞に昨日から3回連載の「図書館改革」シリーズの第2回、本日は大学図書館がテーマ。
 「学術情報の電子化が進み研究者が論文を探しに図書館を訪れることは減った。大学の図書館はただの自習室に成り下がるのだろうか。」という疑問に、大学側の回答はどうなのか?。

 千葉大学に「3月に完工する新図書館では、学生や研究者が議論できるようフリースペースを設け、図書館を参加型学習の『アクティブラーニング』の場とする。学生の学習アシスタントを育て、学内の研究成果を発信する機関リポジトリーや電子教材、学内システムの開発まで図書館が担おうとしている。」とのこと。

 「機関リポジトリ」って新しい言葉だけど、要は、その研究機関内で生産される知的資源の電子アーカイブシステムのことだ。
 アーカイブ自体は、図書館がこれまでにやろうとしてきた方向性と何ら変わらない。違うのは、紙媒体か電子媒体かということだが、電子媒体になることによって検索性は圧倒的に高まるし、物理的な制約からもある程度解放される利点がある。

 方向性は従来と変わらないが、問題はそれができる人材らしい。改革をしようにも、
「サービス開発の必要性がわからない人はいないが、やりたい人もいない」
とか
「職員間の意識の差は大きい」
とか
「図書館の目指すところを実現するには、現在いる人をすべて入れ替えないと不可能」
という声があることを記事は伝えている。
 まあ、大学図書館に限った話しではないが。

 続いて、大学院統合新領域学府にライブラリーサイエンス専攻という新たな専攻分野を作り、新しい図書館員の育成と図書館改革に力を入れる九州大学の有川節夫総長(図書館長でもある)へのインタビュー。

 改革の方向性としては、
『図書館に学習や教育、研究を支援する機能を設けた。優れた知識インフラは大学の競争力になる。図書館は情報リテラシーの出前授業やレファレンスで支援する。人文社会系の研究では研究者がエネルギーの8割を情報収集に使う。これを図書館が肩代わりする。過去の資料を集め、誰もがアクセスしやすいように整理する』

とあるが、大学図書館のありかたとして、部外者から見てとりたてて目新しいとも思えない。

 図書館という器については、
『場としては学生が、とりあえず集まれる図書館にしたかった。本やパソコンを囲んで自由に語らせる空間を設けた。友人と何かやるため、会うために図書館を使う雰囲気ができてきた。話している学生も1人で勉強している学生も、周囲からの緊張感があり集中できるようだ。』

って、やはり日本の学校教育の現場での図書館のポジションてのは、かなり遅れているのね、ってことを改めて実感させる内容。

ライブラリーサイエンス専攻については、
『図書館職員がその専攻の講師にも学生にもなる。大学医学部と大学病院の関係と似ており、学ぶ場と実践の場の位置づけである。現場で試行錯誤しながら、図書館職員が論文を書いている。他大学の図書館職員も九大で勉強できるように、人事交流制度などを作れないか模索している。専攻を立ち上げて、企業から情報の整理や管理の専門家がほしいと多くの声をもらう。すでにナレッジマネジメントやデータマイニングの技術などのノウハウはあり、後は人材を育てるだけだ。優秀な図書館職員が企業に引き抜かれるような状況をつくらないといけない』

とあるが、いまいちよく理解できない。
 「司書」って言葉はひとつも使われてないけど、情報の整理や管理の専門家=「司書」だったのではないのかね。
 そして、それが優秀かどうかは、情報の整理や管理だけではなくて、それらを使う「人」のことがどれだけわかっているかにかかっていると思うのだが。
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図書館改革

カテゴリ : 
図書館
執筆 : 
Dice 2012-2-14 23:44
 日刊工業新聞で今日から3回に渡って「図書館改革」と題する連載が始まった。
 小見出しに続く「図書館が変わろうとしている。インターネットの普及や出版物の電子化が進み、図書館で得られる情報の価値は急速に下がった。図書館とそこで働く職員は情報技術の真価で淘汰されてしまうのだろうか。」という煽りの一文は、過去の英知の膨大な蓄積を持つ図書館を過小評価していると思うが、図書館が成長する有機体である以上、時代に合わせて形を変えていくことは当然のことなので、工業を専門とする新聞が、これからの図書館像をどのように描くのは興味深いところ。

 初回の今日は、指定管理者制度を導入してビジネス支援に力を入れる千代田区立千代田図書館の紹介と、国立国会図書館長の長尾真氏のインタビュー記事が主体。

 国立国会図書館は、収蔵資料3,700万点のうち950万点の電子化を進めており、既に210万点は終了。著作権の切れている30万点は既にインターネットで公開済みとのこと。
 また、1月にスタートした『国立国会図書館サーチ』は6,900万件の文献情報が検索可能で、将来的には全文検索システムにしたいと言う。
 その時、利用者自身が探せる情報が広がるので、職員には専門性が重要になるとする。
 興味深いのは、それに続いて中央と地方の図書館の役割分担に触れた部分。
「地域は情報と住民が出会う場所になる。人と情報や、人と人が意見を交換しながらアイディアを出していく。地域の課題を市民が議論し、そこに司書が文献や資料を提供して裏付けを与える。議論の進行や参加者の理解を助けるファシリテーションと呼ばれる役割も重要になるだろう。大学図書館で取り組みが進んでおり、科学雑誌の電子化で空いたスペースにフリーディスカッションの空間を設け、教員や学生に議論させ教育の場として使っている。公共図書館にも広がると良い。」

 図書館はこれまでも出会いの場であったと思うが、ファシリテーションという概念には至っていなかったことは確か。

 それにしても、司書の重要性は不変ということだね。地方ではなかなか理解されないけど。
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