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徒然日記 - 読書カテゴリのエントリ

著者には申し訳ないが、本屋の話なのに、kindle版を購入して通勤電車の中でスマホで読んだ『仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ』(川上徹也著、ポプラ社)。

それでも著者は、同級生のよしみで許してくれるだろうと思います。
そう、著者の川上徹也氏とは、大学で同級だったんです。
その当時は、彼が大手広告会社に勤め、ブランディングの大家になって本をたくさん書くことになり、挙げ句の果てには我が故郷の高校生を相手に商品開発の指導をしてくれるなんて思いもしなかったのですが、縁は異なもの不思議なものですね。
今月、彼が指導した高校生達が、私の勤める新宿の店で、開発した商品の販売体験をやるはずだったのですが、緊急事態宣言を受けて延期になってしまいました。
久しぶりに川上氏と会えると思っていたのに残念です。

そんなことより本書、出版取次大手「大販」(モデルは東販かと思ったら、著者が違うよというので、それな日販かな)の新入社員・大森理香の成長譚を縦糸として、著者が別の本のための取材で出会った兵庫県尼崎市に実在する書店「小林書店」の小林由美子さんが語るストーリーを横糸に、フィクションとノンフィクションがうまく融合された構成になっています。

展開されるのは出版取次と書店の世界での話ですが、いきなり本屋の由美子さんが傘を売る話から始まり、由美子さんの話の中に人の心を動かすためのノウハウが詰まっていて、書店に限らず様々なビジネスシーンに共通することが満載です。

タイトルのとおりここには、「仕事で大切なこと」の学びが織り込まれています。
特に、久しぶりに食品小売りの現場に戻った私には、改めて学び直す良い機会となりましたし、手軽で読みやすいので、スタッフ教育にも適した一冊だと思いました。
川上君、今回も良い本をありがとう。
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なんか日々慌ただしくてブログの更新を怠ったまま、2021年を迎えてしまいました。今年は、もう少し余裕を作って更新できるようにして行きたいと思います。

さて、新年早々の更新は、昨年末に読了した『食の歴史―人類はこれまで何を食べてきたのか』(ジャック・アタリ著、プレジデント社)

ジャック・アタリ氏と言えば、フランスの経済学者、思想家、作家であり、1981年にミッテラン大統領の特別顧問となって以降、現在のマクロン大統領までフランスの政治運営にも深く関わる知識人。現代の知の巨人の一人と言えるでしょう。

そんな博覧強記のアタリ氏が、人類がその誕生から現在に至るまで、食べるという行為とどのように関わり、どのように変容を遂げてきたのか、そして未来への予測・提言を、古今東西の膨大な資料を分析して解き明かしたのが本書。巻末の参考文献一覧だけでも凄いです。

「ホモ・サピエンスが言語を習得できたのは、火を利用して食べるようになったから」であり、食と言語は密接な関係にあり、食が言語の発展を促し、食事の場=宴は社交の場として権力者の語り場となり、ついには食べるという行為は副次的なことにすぎないところまで行ってしまいます。
そして19世紀以降、食に対する欲求の高まりとともに工業化が進展し、社会もそれに応じて変遷して行くことになります。

本書は、人類の歴史の中で社会の変容と食との関係を、事実に基づきながらわかりやすく説き起こしてくれます。

そして、富裕層と貧困層の分断が進む現代、飢餓の問題や食糧の生産が起因となる地球環境の破壊などの課題に触れつつ、30年後の世界がどうなっていくのかを予言して行きます。

アタリ氏が描き出す世界は決して明るいものではなく、最悪で悲惨な未来も予言されますが、その未来を避けることができる手段も提示されます。

詳しくは本書を読んでいただければ幸いですが、自分たちの食を知ることがいかに大事なことであるかを教えてくれます。
フードアナリストとしての必読書のリストに、本書を是非とも加えていただきたいと思う次第であり、フードアナリストに限らず、食に関心のある方にはお薦めしたい一冊です。☆☆☆☆☆
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心が震える名作−『ありふれた祈り』

カテゴリ : 
読書
執筆 : 
Dice 2020-8-22 11:00
気がつけば、1年ぶりの読書記録。
東京に戻ってきて、ドアtoドアで1時間余りの電車通勤となったので、もっと読めるかと思っていましたが、なかなかどっこい、そんなに思ったようには読めませんでした。まだ、立ったまま鞄から本を取り出して読む技が身についていません。
それでも、なんとか読み終えたのが、ウィリアム・ケント・クルーガー著『ありふれた祈り』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

著者は、私の大好きなミステリー、コーク・オコナー・シリーズの作者で、同シリーズは既刊14作のうちまだ半分の7作しか邦訳されておらず、それも2014年以降途切れてしまっているので、続編の邦訳を首を長くして待ち望んでいるところです。

本書は、そのシリーズとは無縁の長編ですが、ミネソタ州の田舎町を舞台とし、ネイティブ・アメリカン(本書ではインディアンと表記)の登場人物もいる点で、共通点もあります。

物語は、1961年の夏、ミネソタ州ニューブレーメンに住む牧師一家に起こる喪失と再生を縦糸として、様々な登場人物達の生き様が織り込まれています。
人が殺され、その犯人は誰なのかを解き明かすフーダニット(Who done it?)がひとつの筋である点で立派なミステリー作品ですが、一家に属する主人公フランクとジェイクという兄弟のひと夏の成長譚でもあり、牧師の父を中心として、宗教や信仰とは何なのか、「赦す」ということはどういうことなのかを説く物語としても読むことができる、重層的な構成になっています。

ミステリーファンなら、後半に展開されるフーダニットの部分は容易に想像が付くので物足りなさがあるかもしれませんが、それを補って余りある人物造形とストーリー展開にページをめくる手が止まりませんでした。

何よりも、理不尽な死を乗り越えようとする牧師の父と芸術肌の妻、兄フランクと弟ジェイクのそれぞれの葛藤、怒り、抑制といった心の動きが織りなす後半の物語が、最後の一文、
「今ならその意味がわかる。死者はわたしたちからそんなに遠くないところにいるのだ。彼らはわたしたちの心の中に、意識の上にいつもいる。とどのつまり。彼らとわたしたちをへだてているのは、ほんのひと息、最後の一呼吸にすぎない。」
へと収斂して行く展開は、読み進めるほどに心が震えました。


2014年に刊行された本書は、エドガー賞長編賞、アンソニー賞長編賞、マカヴィティ賞長編賞、バリー賞長編賞とミステリー関連の賞を総なめにしており、邦訳刊行された2016年には国内でも高い評価を得ています。

遅ればせながら今回初めて読んで、ますますウィリアム・ケント・クルーガーの未訳分を早く読みたくなりました。☆☆☆☆☆。
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フードアナリストとしての活動を続けていると、料理のフィールドのアンテナ感度が高いので、本やマンガも料理系に引っ張られることが多いのですが、そんな中で出会ったマンガが、『オリオリスープ』(綿貫芳子著、モーニングコミックス)

月刊「モーニング・ツー」に連載されていたようですが、連載中は知らず、知った時にはコミック化も完了しておりました。
2017年11月30日発売の第4巻に最終話が掲載されております。

主人公は、本の装丁などを手がけるデザイン事務所に勤めるデザイナーの原田織ヱ(26歳)。
食通だった祖父の影響で料理好きで、中でもスープには並々ならぬ情熱を持っています。
そんな彼女の成長譚とともに、一話ごとに季節に合わせたスープや汁物料理が紹介されるのですが、これがなかなかに美味しそうなんです。

詳細なレシピはさすがに作中には出てきませんが、読んでいると作りたくなってしまいます。
cookpadには、作中のスープを実際に作ったレシピを公開する「オリオリスープのキッチン」なるコーナーもありますので参考にしてください。

絵のテイストは、個人的にはあまり好みではないのですが、暖かくほっこりとしたストーリーと、それにマッチしたスープのセレクトはなかなかで、時折取り出して料理のヒントを得るには良いかなと思ったりして。
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7月は結局ブログ書いてないのに気付いて愕然としました。忙しかったのは確かですが、これではいけませんね。反省しきり。

さて、8月1本目の投稿は、『酒と恋には酔って然るべき』(はるこ著、A.L.C DXコミックス)のご紹介。

『本の雑誌 2019年6月号』で岡部愛氏が紹介していたので知ったのですが、原案協力が酔っぱライターの江口まゆみ氏ということで興味を持ちました。

主人公は、32歳で独身のOL・松子。彼氏いない歴3年で、毎晩のようにカップ酒の晩酌を楽しむという日本酒好き。
そんな主人公の恋バナと平行して、日本各地の日本酒銘柄や、日本酒の造り方や種類などの基礎知識が紹介されます。

作者のはるこ氏は、女性向けの成人漫画で人気の作家さんということらしいのですが、そのあたりのジャンルは全くカバーしてないので知りませんでした。
しかし、わりとあっさりした線で描かれる画は読みやすく、サクサクと読み進められました。

紹介される日本酒も、普段は蒸留酒派の私にはとって知らない銘柄が多く興味深いですし、コンビニなどでも売られているカップ酒を電子レンジで燗を付ける飲み方とか、目から鱗でした。
そういう楽しみ方もあるなら、カップ酒を常備しておくのもいいかな。

Kindle版で読んで面白かったので、コミック版を購入して、本好きの女将のいる日本酒バー「糀素弓」に寄付しておきました。
よろしければ、「糀素弓」で日本酒飲みながら読んでみてください。

現在、2巻まで刊行中で、9月に3巻目が出るみたいなので、続きを読むのが楽しみです。
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宮崎市に本社のあるKIGURUMI.BIZの代表取締役で、着ぐるみの母とも呼ばれている加納ひろみさんが、本を出されたというので、早速購入して拝読しました。

幸せな着ぐるみ工場 あたたかいキャラクターを生み続ける女子力の現場』(かのうひろみ著、日本経済新聞出版社)。

以前の職場で、本書の中にも出てくる「みやざき犬」のお世話をしていたこともあるので、加納さんとは面識がありますし、何かのイベントでご一緒したり、SNSでも繋がってはいますが、それほど親しいという訳でもなく、遠目にそのご活躍の様子を見聞しているくらいの関係。

なので、本書を読んで初めて知ったことも多かったのですが、このところとみに涙腺が緩くなっている私には、その苦労を知って、涙無しには読めない箇所もありました。
底流にあるのは、普段はにこやかでふんわりとした雰囲気を見せる加納さんの、小さな身体に秘められたバイタリティと、彼女が様々なものに注ぐ愛の物語です。
彼女のことを知らなくても、3回泣くよ、たぶん。


その底流の上で、KIGURUMI.BIZの誕生から現在に至るまでに歴史が語られるわけですが、決して順風満帆ではなかったこれまでの経緯が赤裸々に語られているので、スタートアップ企業の成長譚として、ある意味ビジネス書のような読み方もできます。
特に後半の、労務管理に悩んで、残業の無い働き方を目指していくシーンは、「働き方改革」が叫ばれている今の時代に、大いに参考になると感じました。

着ぐるみ関係者やファンにはもちろん必読の書かと思いますが、宮崎という日本の片田舎で世界を相手に、着ぐるみと幸せを生み出している企業があることを知っていただくためにも、強く推薦したい一冊です。
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「コト消費」の嘘

カテゴリ : 
読書
執筆 : 
Dice 2017-11-11 12:15
 著者の川上徹也氏とは大学の同窓生で、今でもFacebookで繋がっている縁で、ゲラの状態で送って貰って読んだ、『「コト消費」の嘘』(角川新書)
今週から、書店の店頭にも並んでいるようなので、ちょっとプッシュしておきたいと思います。

ビジネス書に縁遠かった私が、そのジャンルにも目を向けるようになったのは、同じ川上氏の著書である『物を売るバカ』を手にしたのが最初でした。
そこから2年半、同書に書かれた、モノの背後にあるストーリーを前面に立ててモノを売る「ストーリーブランディング」の延長にあるように見える、体験型の「コト消費」が、このところメディアを賑わすようになってきています。
本書では、「コト消費」を意識して新しく作られている全国各地の商業施設の検証と分析をベースに、「コト消費」が、ちゃんと「モノ消費」に結びついているのか、どうすればモノは売れるのかを解き明かして行きます。

その中で、台湾にまで足を伸ばし、「宮原眼科」「誠品書店」という話題の商業施設も取材して、その「モノガタリ消費」の仕組みを分析しています。

この他にも、様々な具体例に触れつつ、「コト」と「モノ」の結びつきがうまく行っているところ、もう少し工夫が必要なところを、著者自身の目線で紹介しており、参考になる点が満載です。。

本書は、実際に商売に携わっている方はもちろん、ブランディングなどビジネス支援に関わっている方、企業や人材の誘致に関わっている行政職員など、幅広い方々に読んでいただきたい好著だと思います。
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co-ba MIYAZAKI向けブックディレクション

カテゴリ : 
読書
執筆 : 
Dice 2017-9-3 23:59


若草HUTTE & co-ba MIYAZAKIを運営する今西兄弟の兄・正さんから、開店に当たって、コワーキングスペースに置く本を選んで欲しいと依頼され、具体的に2万円分でという発注を受けました。

2万円だと10冊前後しか買えないので、何でもありではなくて、テーマをかなり絞ることにして、早速、12冊の候補リストを作って今西兄弟の両方に送りました。

すると、弟の猛さんから、2冊ほど自分で所蔵している本も混じっているので、その分は、デザイン系とかビジネス系に変更できないかとの返信があったのですが、12冊しか無い中で、2冊を入れ替えた程度では中途半端感は否めないので、今回のセレクトは、「ヤマとマチを繋ぐ」という若草HUTTEのコンセプトに沿って、マチの人にヤマの仕事や自然のことを知ってもらうための本で、できるだけデザイン系にも配慮したセレクトを行ったことを伝え、ビジネス書については、コワーキングスペースを利用する様々な人から寄贈してもらって揃えることにしてはどうかと提案したのでした。

その提案で了解をいただき、発注をかけて、届いた本にブッカーをかけて、ようやく納品にこぎつけたのが、次の12冊。

若草HUTTEの2階にあるco-ba MIYAZAKIに置かれていますので、機会があれば是非、手に取ってご覧ください。

ブッカーかけ、実に20年ぶりくらいにやったので、ちょっと失敗しちゃったところもあるのですが、そこはご容赦いただければw

わずか12冊に過ぎませんが、これがいろんな意味でスタートとなる 12冊になればいいなと願っています。

書名著者名出版社
猟師が教えるシカ・イノシシ利用大全田中康弘農文協
けもの道の歩き方千松信也リトル・モア
木の家に住むことを勉強する本「木の家」プロジェクト泰文館
森へ星野道夫福音館書店
木のうたイエラ・マリほるぷ出版
しいたけブラザーズ藤本美郷飛鳥新社
森の生活H・D・ソロー講談社学術文庫
森のきのこ、きのこの森新井文彦
自然のことのはネーチャープロ編集室幻冬舎
フライパンで山ごはんワンダーフォーゲル編集部山と渓谷社
フライパンで山ごはん2ワンダーフォーゲル編集部山と渓谷社
都市と地方をかきまぜる 「食べる通信」の奇跡高橋博之光文社新書
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『魚が食べられなくなる日』

カテゴリ : 
読書
執筆 : 
Dice 2016-10-21 1:01
先日、浦安の家に戻った際に、往復の飛行機の中で読んだのが、勝川俊雄著『魚が食べられなくなる日』(小学館新書)

今の職場がもろ水産業関係なので、毎朝の新聞チェックの時に本書の紹介を目にして、読んでおくべき本だろうと思った次第。

気鋭の水産学者である著者が前書きで書いているように、本書は、
「『水産に関するグラフを描いてみるとすべてが右肩下がり。上がっているのは漁業者の年齢だけ』という状態を打破するには、海外の成功事例から学び、これまでの日本農業のルール、仕組みを変えていくしかありません。そのための道筋を示しました。」
という内容。

日本の漁業、水産資源の現状について、データ、グラフに基づいてわかりやすく解説し、漁業復活の成功事例であるノルウェーでは、
(1) 個別漁獲割当方式の導入
(2) 世代交代を促進するSQS(Structural Quota System)方式の導入
(3) 補助金の削減と水産業の自立
という3つの政策が効果的であったと紹介。

そこから日本の水産業が復活するために採るべき政策としては、
科学・研究機関(水研機構)を水産庁から切り離すことによって、バイアスのかからない正確な科学的データに基づいて水産資源の実態を管理し、日本独自の個別漁獲割当制度を導入し、漁獲枠の譲渡ルール(ITQ、Individual Transferable Quota)を定めることとしています。

我先に早い者勝ちで根こそぎ獲りに行くのをやめて、質を高めるような効率的な獲り方に移行しましょうという訳ですね。
その方が、操業コストが下がり、労働生産性は上がるはずです。

「日本独自の個別漁獲割当制度」とは、魚種をある程度限定したTAC(Total Allowable Catch=総漁獲枠)とIQ(Individual Quota = 個別漁獲割当量)の導入と、国防面にも配慮した離島特別漁獲枠の設定で、特に後者に日本らしい事情があります。

個別漁獲割当制度の導入については、第三者的に水産業を眺めている立場からすると、確かにそうあるべきだろうと納得できるのですが、それらの主張はもう10年来言われ続けているにも関わらず、なかなか現実のものとならない現状を見ると、その困難さも容易に予測できます。

そのあたりは、本書の端々にも透けて見えて、水産庁を中心とする日本の水産行政が、いかに惨憺たるものなのか、改革を阻む、政治家と官僚と業界という「三すくみ構造」についても触れられています。
普段から政治の世界に振り回されている研究者の恨み辛みも込められているので、ある程度割り引いて読む必要はあるかも知れませんが、大きな構造は、確かにその通りだと思えます。

こうした現状を変えるには、関係者の自覚とともに、消費者サイドからの食の持続性に対する要求が必要で、そのために本書のようなわかりやすい解説本の存在意義があるのでしょう。

読みやすく面白い本ですので、水産関係者に限らず、魚好きなら、ご一読をお薦めします。
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 浦安に帰るために乗った飛行機の機中で一気読みしたサカキシンイチロウ著『博多うどんはなぜ関門海峡を越えなかったのか』(ぴあ株式会社)

 ほぼ日刊イトイ新聞で毎週木曜日に「おいしい店とのつきあい方」を連載している外食産業コンサルタントのサカキさんが、柔らかい麺が特徴の博多うどんの名店を訪ね歩き、その魅力を伝えつつ、うどん店のビジネスモデルについて解き明かした好著です。

うどん店との対比でラーメン屋で一番コストがかかっているのはスープで、ラーメン屋で
「炭水化物だけ食べてスープを残すのは、おいしいものを知らない人のすること」
とか、
「硬くなくては麺にあらず…って、それ本当?」
といった記述は、麺は麺として美味しく食べたい、スープは残さず飲むべしと思っている私にとって、我が意を得たりという感じで嬉しくなりました。

本書の後半で、東京に博多うどんの店を出店することを想定したシミュレーションで、簡単ではありますが、きっちりと収支計算が行われるあたり、さすがに外食コンサルタントの面目躍如。
いちいち納得できることばかり。

宮崎のうどんも博多うどんと同様に、ふわやわの麺が特徴。
出汁のひき方に違いはありますが、地域に根ざす文化、ビジネスモデルとしてはほぼ同じだと考えられます。

「おわりに」で著者はこう書きます。
「 この旅で、地方のおいしいものが食べたい、世界のおいしいものが食べたいと、それをワザワザ東京に呼びつけるようなことは不遜だと私は思うようになりました。
 行けばいいのですから。来ないのならば、行けばいいのです。」

そう、数ある宮崎グルメを宮崎まで食べに来て欲しい。
宮崎うどんもそのモチベーションの一つになって欲しい。
実は宮崎も、「うどん県」なのですから。
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