徒然日記 - 201910のエントリ
ブレイブ・ブロッサムズがスコットランド代表に勝利して決勝トーナメント進出を決めた夜、宮崎セントラルシネマのラストショーで、映画「JOKER」を観てきました。
間違いなく名作ですが、ある意味危険性を帯びた、観る人によっては負のインパクトを与えかねない映画でもあります。
ジョーカー(JOKER)は、アメコミのヒーローバットマン(BATMAN)の敵役で、過去にバットマンが映画化された際も様々な役者がJOKERを演じています。
記憶に新しいところでは、『ダークナイト(Dark Night』(2008年)の際のヒース・レジャー。この時の演技はまさに怪演という言葉にふさわしく、鬼気迫るものがありました。
残念ながらヒース・レジャーは、この役を演じた後、オーバードースで亡くなってしまいました。
全身全霊をJOKERという役に捧げ、JOKERの呪縛から逃れられなくなってしまったのかもしれません。
そして今回、JOKERを演じているのは、ホアキン・フェニックス。故リバー・フェニックス(1993年にオーバードースで死亡)の弟ですな。
この役のために20kg以上減量して臨んだということですが、これがまた怪演。
正常と異常、正気と狂気の狭間にある男の怯え、苦悩、幻想、憤怒、解放といった心の襞々のところを見事に演じきっています。アカデミー主演男優賞候補になるのは間違いないでしょう。ひょっとするとオスカー獲るかも。
この映画、バットマンのプロットを借りてはいますが、バットマン映画ではありません。スピンオフ作品ともちと違う。
閉塞した社会の底辺でもがきながら生きる人々の虚無感、富める人と持たざる人の対比、澱のように溜まっていく社会や権力への不満などを描きつつ、そこから殻を破るため破壊的衝動=悪が産まれていく様を描いた映画だと言えるでしょう。
それと、銃器の持つ絶対的な暴力性も。
銃を手にすることで、善良だったはずの人間が暴力性を持ちうることを教えてくれます。銃の持つ力は、麻薬と同じなのかもしれません。
今、観るべき映画なのは間違いありませんが、決して後味の良い映画ではありませんし、承認欲求が満たされずに不満を抱え込んでいる人が観ると、その不満を爆発させるトリガーを引いてしまいかねない怖さがあります。
特に銃器社会アメリカではその懸念が強いので、注意喚起を行っている劇場もあるとか。
飼い慣らされた羊ばかりになった今の日本では、逆にこれくらいの刺激は必要なのかもしれませんけどね。破壊的衝動の矛先が弱者に向かわなければ。

忙しくてブログにまとめるのが遅くなってしまいましたが、現在開催中のラグビーワールドカップ2019、日本で初めての開催ですが、私が生きている間に日本で観ることができるのはこれが最初で最後だろうということで、チケット取って観に行くことにしました。

本当は関東で行われる日本戦を観に行きたかったのですが、事前の抽選で全部外れてしまい。取れたのは10月5日(土)に大分ポーツ公園総合競技場で行われたオーストラリアvsウルグアイ戦。
一生に一度のことなので、奮発してカテゴリーAの一番良い席を申し込みましたよ。

朝7時50分に宮崎駅前を出発する高速バスに乗って、パークプレイス大分で下車。
そこから徒歩で15分ほどで大分ポーツ公園総合競技場に到着。
普段はテレビでしか見たことのない競技場ですが、なかなかに美しいフィールドでした。
屋根は開閉式らしいのですが、この日は閉められていました。

座席は、正面スタンドの前から4列目で、10mラインのほぼ延長線上という中央に近い位置。

座席に着いたのが12時前で、試合開始までまだ2時間以上あるので、フードブースでカツサンドと鶏唐揚げを買って、売り子さんが席まで売りに来てくれるビールで昼食。
ハイネケンが公式スポンサーなので、会場内で飲めるビールはハイネケンのみ。
背中に背負って売りに来てくれるのは、350ml缶で、その場でプラスチッキ缶に注いで渡してくれるけど、この量で700円。
高いけど、人件費もかかっているし仕方ないですね。

そうこうしているうちにウォームアップが始まって、選手やスタッフがフィールドに。
ウルグアイのスタッフが着ているTシャツの背には、「クリーンなラグビーを守ろう」と日本語で書かれてました。
みんなこれを着ていたので、公式配布のTシャツなんでしょうか。

反対側のスタンドにいたオーストラリアの応援団。
黄色ずくめの衣装でかなり目立ってました。

こちらは、国旗を持つウルグアイの応援団。

14時を過ぎて選手が入場してきて、整列したら国歌斉唱。
こちらは、オーストラリア代表。ワラビーズ(Wallabies)とも呼ばれています。

そして、ウルグアイ代表。ロス・テロス(Los Teros)と呼ばれるらしいですが、国鳥ナンベイタゲリを意味するのだとか。

14時15分、オーストラリアのスタンドオフCHRISTIAN LEALIIFANOのキックオフで試合がスタート。

スクラムから出た球を捕球しようと待つオーストラリアの13番は、センターのTEVITA KURIDRANI。

ウルグアイのスタンドオフFELIPE BERCHESIのキック。

ラインアウトでのリフトの高さが凄い。

スクラム組みあう前。
ボールを持つのは、オーストラリアのスクラムハーフNIC WHITE。

ウルグアイゴールライン前のスクラム。
球出しを待つ11番は、JORDAN PETAIA。

ラインアウトでの競り合い。
スロワーは、2番(フッカー)のSEKOPE KEPU。

オーストラリアのスタンドオフCHRISTIAN LEALIIFANOのコンバージョンキック。

この日の入場者数、33,781人。
競技場自体は40,000人収容なので満席ではありませんでしたが、8割強の入りなので、見た目は結構埋まっている感じでした。

終了間際の77分、ウルグアイの執念のトライ。
押さえたのは、ナンバーエイトのMANUEL DIANA。
両手を上げている18番は、途中交代で入ったプロップのUAN PEDRO ROMBYS。

ノーサイド。

試合が終わったら、握手してお互いの健闘を称えます。

試合結果は、45対10でオーストラリアの勝利。
オーストラリア7トライの圧勝でした。

バックスタンド側で、両国選手達が並んでサポーターに挨拶。

オーストラリアのロック(5番)のADAM COLEMANは、赤ちゃんを抱いて記念撮影。

ウルグアイの選手もサポーターに感謝。

このゲームのPlayer of the Matchは、2トライを挙げた13番(センター)のTEVITA KURIDRANI。
192cmで102kgと大柄のセンター。パワフルで足も速かった。
こうして、一生に一度になるかもしれないワールドカップ観戦が終わりました。
ラグビーは昔からのファンで、1月2日の大学選手権準決勝をここ10年余り毎年観に行くくらい好きなのですが、ワールドカップの場はやはり違いますね。
競技場も立派で、宮崎にもこんな競技場ができると良いのになと思いました。
テゲバジャーロがJに上がれば、こんな競技場ができるのでしょうか!?
さて、我らが日本代表ブレイブ・ブロッサムズは、予選リーグ4戦全勝で夢のベスト8入り。
こうなったら、1995年南アフリカ大会のスプリングボックスのように、優勝を目指すしかないでしょう!!