文化審議会著作権分科会

 本日付け宮崎日日新聞の総合面に、文化庁の文化審議会著作権分科会の最終報告書案に関する記事掲載。
 大きく取り上げられているのは、インターネット上の著作物について、二次利用に関する著作者の意志を示す「自由利用マーク(仮称)」を作ることなどを提言する報告書案まとめた、というもの。
 図書館にとって重要なのは、それに続く小さな記事。同じ分科会の報告書案で、図書館で購入する書籍の価格に補償金を上乗せし、著作者である作家に支払う制度の具体策を検討することを盛り込むというもの。昨年あたりからの著作者側の主張に沿う内容だが、このままだと、おそらく制度化の方向に動くのだろう。
 自治体にとっても景気低迷の影響で財政事情が苦しい中、図書館の資料費はますます抑制される方向にあり、補償金の導入によって書籍価格が上がることになれば、全体の購入点数の縮小につながって、マイナスの影響が懸念される。
 しかし、日本における公共図書館の誕生から100年を経て、ようやく補償金の議論が出る段階にまで公共図書館の普遍化が進んだということなのかも知れない。まだまだ地方によって密度の差はあるけれども。

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