2012(平成24)年度の宮崎県立図書館
  ~都道府県図書館統計調査分析~

 本稿は、『図書館雑誌』2012年8月号(Vol106, No.8 pp560~562)に掲載された『日本の図書館』2012年調査の都道府県立図書館に関する速報データを基に、全国の都道府県立図書館の現況と、特にその中で宮崎県立図書館の占める位置、数字から読み取れる課題等について分析を加えたものである。
 掲載された数字は集計途中のものであり、各館からの修正要求に応じて、今後訂正される可能性があることをまず付記しておく。数字が修正され、順位等に変動が合った場合は、本稿もその時点で訂正を加えることとなる。
 表中で使われる数字のうち、
 「図書館数」は、都道府県立図書館の数。
 「人口」は2012年3月31日現在(「全国市町村要覧」23年度版より。*は東日本大震災等により人口等を報告できない22市町村を除いたもの)。
 「職員数」は2012年4月1日現在。 「蔵書冊数」は2012年3月31日現在。
 「受入」「個人貸出」「予約」については、2011年度の実績。
 「図書館への貸出」は、2011年度中に市区町村立図書館などから特定の指定があって貸し出した資料数。
 「延べ床面積」「現用館の開館」「開館日数」「閉館時刻」は、県立図書館が複数ある県については中央館のものを入れた。
となっている。

 本稿は、表示の都合上、指標を以下の項目に分けて、表とともに記述した。各項目をクリックすると、それぞれが表示される。

1. 職員に関する指標
2. 蔵書に関する指標
3. 貸出に関する指標
4. 予算等に関する指標

職員に関する指標

都道府
県名
図書館数専任職員数
(人)
専任職員のうち司書司書率
実数
(人)
順位実数
(%)
順位
北海道13826868.413
青森県125113444.034
岩手県1934533.341
宮城県141171741.537
秋田県228142450.029
山形県11924610.546
福島県127191470.412
茨城県136142438.939
栃木県239113428.243
群馬県122103745.532
埼玉県310885178.73
千葉県37034648.631
東京都210075275.06
神奈川県26538458.521
新潟県123171773.910
富山県126201176.95
石川県128152253.627
福井県231191461.319
山梨県127201174.18
長野県124103741.735
岐阜県129171758.620
静岡県137152240.538
愛知県14738480.92
三重県121123157.123
滋賀県12925986.21
京都府24932765.317
大阪府28664374.47
兵庫県127201174.18
奈良県125142456.024
和歌山県225142456.024
鳥取県125171768.015
島根県118132972.211
岡山県14025962.518
広島県121142466.716
山口県119132968.413
徳島県122171777.34
香川県11794052.928
愛媛県11894050.029
高知県122123154.526
福岡県133191457.622
佐賀県1252468.047
長崎県12374230.442
熊本県127123144.433
大分県124103741.735
宮崎県12564324.042
鹿児島県232113434.440
沖縄県22864321.445
合計611,5801,194 57.8 
都道府県
平均
1.3033.619.4 67.8 
1館当り
平均
 25.915.0 57.8 

 右表のとおり、都道府県立図書館の専任職員数は、合計で1,580人、都道府県平均で33.6人、1館当たり平均で25.9人となっている。2001(平成13)年の調査の数字では、合計が1,965人、都道府県平均で41.8人、1館当たり平均で30.2人であったので、この10年余で全国の都道府県立図書館から2割の職員が減ったことになる。これは、事務の合理化もさることながら、国及び地方財政の疲弊の影響が強いと思われる。

 最も専任職員数の多いのは埼玉県の108人であるが、埼玉県には県立図書館が3館あり、1館当たり平均では36人となる。1館当たり平均では、東京都の50人(2館で100人)が最も多い。

 宮崎県立図書館の専任職員数は25人で、平均を下回っている。

 専任職員うち司書資格を持つ職員の数は、合計で913人、都道府県平均で19.4人、1館当たり平均15.0人となっている。専任職員に占める司書の割合(司書率)は、平均で57.8%である。

 最も司書数の多いのは埼玉県の85人であるが、司書率は78.7%で、86.2%の滋賀県、80.9%の愛知県に次いで3番目となる。これらに続いて、徳島県(77.3%)、富山県(76.9%)の順となる。

 宮崎県は、司書数がわずか6人で司書率は24.0%と、平均を大きく下回っておりり、2001年時点(2名)での最下位は脱したもののまだ下位に低迷している。

 宮崎県立の場合、近年は司書職採用は行われていないので、司書資格者は学校事務職員で図書館異動後に研修を受けて取得したか、大学ですでに取得していた者が学校事務として採用され図書館に配属されたかのどちらかだと思われる。

 専門的な知識を持つ司書資格者は、レファレンス(参考相談)や市町村立図書館への運営面でのアドバイスなど、都道府県立図書館に要求されるサービスには欠かせない存在である。

 都道府県立図書館で研鑽を積んだ司書資格者が、他の市町村立図書館の開設の際に準備室に異動し、そのまま館長として軌道に乗るまでの数年間、館の経営に当たる事例も他の都道府県ではあると聞くが、宮崎県の現状では、系統だった育成や研修の仕組みが機能しておらず、こうした道は残念ながら難しいと言わざるを得ない。

 県立のみならず県内の公立図書館全体のサービスレベルを上げるためにも、県立図書館にはできるだけ多くの司書資格者を配置し、市町村立図書館の職員とともに研修できる体制を確立すべきである。

蔵書に関する指標

都道府
県名
人口蔵書冊数人口千人当 たり蔵書数受入冊数計人口千人当た り受入冊数
実数 (冊)順位実数 (冊)順位実数 (冊)順位実数 (冊)順位
北海道5,489,9161,038,01513189.14266,409312.125
青森県1,395,886860,96724616.81723,7842817.020
岩手県*1,120,741692,34639617.81612,9994611.627
宮城県*1,978,9611,028,37415519.72318,007369.133
秋田県1,097,588854,26325778.31025,3482323.113
山形県1,168,752614,89944526.12121,4153118.317
福島県*1,897,429875,29422461.32823,9912612.624
茨城県2,973,174865,29323291.03630,4541410.229
栃木県1,995,9011,035,01314518.62416,123408.135
群馬県1,998,558770,02129385.33323,7972711.926
埼玉県7,140,9291,489,8373208.64027,183193.844
千葉県6,161,9211,317,1484213.83926,835204.443
東京都12,662,4611,949,5152154.04362,63654.942
神奈川県8,906,5901,042,82611117.14616,289391.846
新潟県2,378,853763,80131321.13418,647347.836
富山県1,092,885707,00037646.91518,8253317.219
石川県1,160,206773,34127666.61320,4873217.718
福井県806,4281,131,49781,403.1336,9081245.86
山梨県860,559565,54247657.21446,406753.94
長野県2,153,802677,02240314.33514,359436.738
岐阜県2,076,675974,32518469.22717,427388.434
静岡県3,760,801735,96534195.74126,383227.037
愛知県7,249,6261,040,35212143.54523,050293.245
三重県1,844,293837,26126454.02924,3742513.223
滋賀県1,390,9271,308,4335940.7522,0952015.921
京都府2,547,2251,199,8476471.02628,6731611.328
大阪府8,681,6232,461,7821283.63753,20466.140
兵庫県5,580,139578,87046103.7477,283471.347
奈良県1,406,701625,70243444.83044,1771031.411
和歌山県1,25,613879,29621857.3845,238844.18
鳥取県592,213981,123171,656.7130,2681551.15
島根県718,218769,579301,071.5439,9271155.63
岡山県1,934,0571,081,32610559.11867,514234.99
広島県2,852,728705,71138247.43817,872376.339
山口県1,455,401705,71138247.43817,872376.339
徳島県791,2421,150,18971,453.7216,0954120.315
香川県1,009,794881,72620873.2728,5321728.312
愛媛県1,450,262631,92241435.73114,173449.831
高知県766,426581,16445758.31145,154958.92
福岡県5,043,494772,12928153.14424,994245.041
佐賀県855,968722,07936843.6928,1181832.810
長崎県1,440,8531,015,97516705.11265,003445.17
熊本県1,828,471745,37433407.63218,4973510.130
大分県1,201,9011,104,5299919.0626,8272122.314
宮崎県1,147,867630,02642548.91916,0494214.022
鹿児島県1,713,984930,08519542.62032,2171318.816
沖縄県1,413,583752,37235513.125171,4151121.31
合計*126,221,62543,880,621 347.6 1,499,608 11.9 
都道府県平均2,685,566933,630 347.6 31,907 11.9 

 都道府県立図書館の蔵書冊数は合計で4,388万621冊、都道府県平均で93万3,630冊である。これを人口千人当たりに直すと、都道府県平均で347.6冊となる。
 蔵書が最も多いのは大阪府の246万1,782冊であるが、人口千人当たりでは283.6冊となって全国平均を下回り、全国37番目に順位を落とす。蔵書数では、大阪府に続いて東京都、埼玉県、千葉県など大都市圏が当然ながら上位を占めるが、単位人口当たりではさほど多くはない。特異なのは5位に位置する滋賀県で、人口千人当たり蔵書数も940.7冊で全国5位と高い。
 人口千人当たり蔵書冊数が最も多いのは1,656.7冊の鳥取県で、徳島県(1,453.7冊)、福井県(1,403.1冊)、島根県(1,071.5冊)、滋賀県がこれに続く。

 宮崎県立図書館は、蔵書数63万26冊で全国42位と平均を下回るが、人口千人当たりでは548.9冊で全国19位となり、全国平均を上回る。

 2011(平成23)年度の1年間に受け入れた冊数は、合計で149万9,608冊、都道府県平均で3万1,907冊である。都道府県別で最も多いのは、沖縄県で、17万1,415冊と他を一桁上回る。続いて、岡山県の6万7,514冊、北海道の6万6,409冊、長崎県の6万5,003冊、東京都の6万2,636冊の順になる。
 年間受入冊数を人口千人当たりで見ると、全国平均11.9冊に対し最も多いのは2011年11月にリニューアルオープンした沖縄県の121.3冊。続いて高知県(58.9冊)、島根県(55.6冊)、山梨県(53.9冊)、鳥取県(51.1冊)となる。

 宮崎県立図書館は、全国平均を大きく下回って1万6,049冊(全国42位)を受け入れているが、人口千人当たりでは14.0冊と全国平均を上回り、全国22位に位置している。

貸出に関する指標

都道府
県名
個人貸出
登録者数
登録率
(%)
個人貸出
資料数
登録者一人
当たり貸出
資料数(冊)
予約件数図書館への
貸出
実数 (人)順位実数 (%)順位実数 (冊)順位実数 (冊)順位実数 (件)順位実数 (冊)順位
北海道31,617370.641124,969434.02321,7502038,6739
青森県29,495392.131301,2922510.2630,835135,73537
岩手県72,559256.519282,919263.9243,924402,23344
宮城県264,736113.47700,93692.63521,7392114,59123
秋田県95,551198.712402,895174.22030,4711428,48613
山形県93,708208.015186,335342.04213,075257,04235
福島県15,005440.83871,294454.8171,416453,99642
茨城県129,895124.426316,173232.4367,519357,00936
栃木県144,78577.316334,636212.33736,699912,65625
群馬県118,182145.921450,846133.82520,7052312,15527
埼玉県24,370410.342406,5191616.7394,680451,3755
千葉県44,956330.739181,399354.02136,1821093,2212
東京都未実施 未実施 未実施 未実施 未実施 91,5463
神奈川県29,670380.343218,058287.3923,85719135,5891
新潟県23,700421.037411,9421517.429,640315,66538
富山県69,660266.420197,486322.83421,0412216,33921
石川県43,227353.727147,143393.42911,455279,17131
福井県136,5161116.95815,74286.01180,168526,66915
山梨県2,058450.24589,6744443.613,871414,88839
長野県68,271273.230146,809402.2401,891444,60340
岐阜県230,497211.18860,14663.72626,1251513,01024
静岡県60,934301.635140,772412.3385,336379,68529
愛知県50,278310.740544,7531010.8533,6211119,95217
三重県37,282362.032327,489228.8730,9631232,29811
滋賀県  948,7374 109,801341,4637
京都府90,473223.628200,510312.23910,6622928,44014
大阪府93,170211.1361,138,421212.24265,754174,5054
兵庫県16,370430.34465,544464.0224,5143818,43419
奈良県73,267245.225311,437244.31810,8542812,63726
和歌山県141,862813.86499,809113.52724,456178,47732
鳥取県106,5701618.01360,558203.43061,231640,1148
島根県47,736326.618266,780275.61416,585249,23830
岡山県189,27049.891,398,27917.48158,666235,58510
広島県96,690183.429203,069302.14112,290264,57741
山口県85,001235.823139,404421.6434,185397,84633
徳島県139,0491017.63817,68075.91224,3191825,11016
香川県178,959517.72935,35155.21637,67987,60134
愛媛県25,351401.734171,740376.8103,285431,73545
高知県44,838345.922155,603383.5287,964349,94828
福岡県100.408172.033423,558144.21946,206716,21322
佐賀県61,791297.217181,313362.9339,3253317,58720
長崎県116,142158.114365,532193.13224,5031647,4006
熊本県169,38269.310211,185291.245 2,27643
大分県206,063317.141,079,43535.21510,2003019,34318
宮崎県65,508285.724367,537185.6135,6493612847
鹿児島県141,72198.313471,012123.3319,4333230,28912
沖縄県124,560138.811196,007331.6443,8514279846
合計4,131,133 3.3 18,568,728 4.5 1,428,375 1,106,331 
平均87,896 3.3 395,079 4.5 30,391 23,539 

 都道府県立図書館の個人貸出登録者は、全国で413万1,133人、人口当たりの登録率は3.3%である。個人貸し出しサービスを行っていない東京都は「未実施」、滋賀県はとなっているが、平均の母数には参入されている。
 個人貸出登録者が最も多いのは、宮城県の26万4,736人で、登録率は13.4%と全国7位である。登録者数では、これに続いて岐阜県、大分県、岡山県、香川県となり、宮崎県は、65,508人で28位に位置している。
 登録率では、鳥取県が18.0%で1位、続いて、香川県(17.7%)、徳島県(17.6%)、大分県(17.1%)、福井県(16.9%)となり、宮崎県は5.7%で24位に位置している。

 登録者数で注意しなければならないのは、館によって過去からの登録者の累積を数字として採用しているところと、過去1年ないし2年程度の間に実際に貸し出しのあった利用者数を数字として採用しているところがあり、単純に比較できないところにある。
 また、図書館の所在地など立地条件、周辺の市町村立図書館の活動状況などによって、数字が大きく左右される。

 宮崎県立図書館の場合、宮崎市立図書館のサービスエリアが市域を十分にカバーしているとは言い難く、市域の北部を県立図書館が、南部を市立図書館がカバーしている感覚すらある。県立図書館が市町村立図書館の機能を代替せざるを得ない状況が続いいる。
 逆に、直接サービスに比重がかかりすぎるあまり、市町村立図書館への支援機能、レファレンス(参考相談)の機能などが十分に果たされていない懸念もある。
 これをうかがわせる数字が、「予約件数」と「図書館への貸出」の2つの指標の中にある。予約件数が最も多いのは、大阪府の26万5,754件で、岡山県(15万8,666件)、滋賀県(10万9,801件)、埼玉県(9万4,680件)、福井県(8万0,168件)がそれに続く。この指標で宮崎県は5,649件と平均(30,391件)を大きく下回り、全国36位である。
 また、2011(平成23)年度中に市区町村立図書館などから特定の指定があって貸し出した資料数を示す「図書館への貸出」では、最も多いのが神奈川県の13万5,589冊で、以下、千葉県(9万3,221冊)、東京都(9万1,546冊)、大阪府(7万4,505冊)、埼玉県(5万1,375冊)の順となっている。宮崎県は128冊と平均(2万3,539冊)を大きく下回り、全国最下位となっている。
 宮崎県内の市町村立図書館の整備が遅れている(裏返せば、県立が市町村立の育成を怠ってきた証左でもあるのだが)せいもあるが、市町村立図書館から頼られる存在たりえているのか、資料の収集方針や市町村向けサービスのひとつひとつを見直す必要があるのではないだろうか。

予算等に関する指標

都道府県名人口図書館費 2012年度 予算額資料費 2012年度 予算額人口一人当 たり資料費延床面積
実数 (千円)順位実数 (千円)順位実数 (冊)順位実数 (㎡)順位
北海道5,498,916143,1263032,971366.01458,32331
青森県1,395,886188,3271957,7631441.38119,88618
岩手県*1,120,741125,8973534,8463531.091810,59016
宮城県*1,978,961301,992836,5113218.453318,1016
秋田県1,097,588148,2102925,8194523.522412,44610
山形県1,168,75288,9274225,8304422.10256,08540
福島県*1,897,42977,7344626,8064314.13409,01722
茨城県2,973,174149,8472889,517630.11198,70126
栃木県1,998,558130,4143240,4893020.29305,32043
群馬県1,998,558167,7652335,7003417.86346,69235
埼玉県7,140,929109,1523954,516177.63444,54345
千葉県6,161,921368,319594,290515.30386,17139
東京都12,662,4611,211,2591319,728125.252223,1963
神奈川県8,906,590298,776950,982215.724615,1968
新潟県2,378,853200,6141852,0002021.86268,84524
富山県1,092,885116,2043841,6122938.08167,77633
石川県1,160,20688,7214329,0874025.07238,46029
福井県806,428297,5451056,8051570.44515,3177
山梨県860,559296,7921146,4882654.02710,55517
長野県2,153,802117,6503729,6703913.78428,61428
岐阜県2,153,802228,0031539,0003118.783225,2062
静岡県3,760,801170,5292276,406820.32298,81725
愛知県7,249,626336,407668,000109.384319,6044
三重県1,844,293160,7602636,3613319.72315,33242
滋賀県1,390,927127,9643355,3901639.821312,6609
京都府2,547,225332,684752,4011920.57287,47834
大阪府8,681,623771,4802127,717314.713930,7711
兵庫県5,580,13984,4864418,004473.23478,12932
奈良県1,406,701387,303460,0001342.651011,82111
和歌山県1,025,613162,0432454,4161853.06810,98415
鳥取県592,213253,32714102,0564172.3318,69427
島根県718,218127,1903466,1231192.0735,69241
岡山県1,934,057387,9843175,477290.73418,1935
広島県2,852,728132,3703147,0822316.50356,52436
山口県1,455,401157,4432750,9012234.97178,39730
徳島県791,24290,0344132,3053740.83128,98923
香川県1,009,794278,5391227,7204227.45209,56220
愛媛県1,450,26266,3534730,7983821.24276,44537
高知県766,426161,4822577,8197101.5323,89647
福岡県5,043,494221,3371670,899914.064111,21412
佐賀県855,96878,7564546,7232554.5864,27746
長崎県1,440,853173,3052164,2091244.5694,95244
熊本県1,828,471125,6523628,5774115.63379,41021
大分県1,201,901272,4081346,9092439.031511,14214
宮崎県1,147,867180,9492045,0552739.25149,72919
鹿児島県1,713,984212,9341744,3732825.892111,20713
沖縄県1,413,58391,4884022,1654615.68366,18038
合計*126,221,62510,400,481 2,748,316 21.77 489,139 
平均2,685,566221,287 58,475 21.77 10,407 
 2012(平成24)年度に全国の都道府県立図書館で計上された図書館費予算の総額は、全国で126億2,216万2,500円、都道府県平均で2億6,855万6,600円となっている。
 図書館費が最も多いのは、東京都の12億1,125万9,000円で、大阪府(7億7,148万円)、岡山県(3億8,798万4,000円)、奈良県(3億8,730万3,000円)、千葉県(3億6,831万9,000円)がこれに続いている。宮崎県は、1億8,094万9,000円で全国平均を下回り、全国27位となっている。

 図書館費のうち、資料の購入などのために使われる資料費だけを見てみると、2012(平成24)年度には全国で27億4,831万6,000円が計上され、都道府県平均では5,847万5,000円となる。 2001(平成13年度)の平均は7,884万9,000円だったので、この間に平均約2,000万円も資料費が減っており、図書館及び出版界の置かれた厳しい現状を物語っている。  資料費が最も多いのは、図書館費の最も多い東京都で3億1,972万8,000円であり、続いて岡山県(1億7,547万7,000円)、大阪府(1億2,771万7,000円)、鳥取県(1億205万6,000円)、千葉県(9,429万円)の順となる。
 都道府県立図書館の資料費のひとつの目安は、1億円を超えるかどうかと言われてきたが、今回の統計で1億円を超えたのは4都府県のみで、全部で13都府県あった2001(平成13)年当時から大きく後退している。
 宮崎県の資料費は4,505万5,000円で全国27位と全国平均を下回り、2001(平成13)年の7,417万7,000円(全国21位)からも後退している。

 資料費を人口一人当たりに置き換えてみると、最も多いのが鳥取県の172.33円、続いて高知県(101.53円)、島根県(92.07円)、岡山県(90.73円)、福井県(70.44円)の順となる。
 宮崎県は、39.25円で全国14位と全国平均(21.77円)を上回っているが、決して大きい数字ではない。
 図書館側は、この数字を納税者である県民に還元できているか、利用者である我々は、この数字に見合う利用をしているかどうかを、常に検証する努力が必要であり、それが図書館サービスの向上につながってゆくはずである。
Translate »