柴又までポタリング-RENAULT PLATINUM MACH9

MACH9号のハンドルを5cm前に出したので、乗り心地を確認するために、週休日の火曜日にちょっと遠出してみることにしました。

今回も、旧江戸川を遡って、江戸川と合流したらさらに北上し、寅さんの故郷・葛飾区柴又まで行き、ちょっと観光して戻ってくるルート。

行程を地図に落とすと、右のような感じになります。
一部記録されていない区間がありますが、全行程50kmほど、昼食や休憩を挟みながら5時間ほどのポタリングでした。

舞浜大橋

自宅を出て、まずは旧江戸川の河口付近へ。
この橋は、舞浜大橋。川向こうが千葉県浦安市で、こっち側は東京都江戸川区。ここから右岸沿いに旧江戸川を遡上して行きます。

江戸川水閘門

旧江戸川と江戸川の合流地点近くまで来ると見えるのが、この江戸川水閘門。
左側が東京湾からの塩水の遡上を阻止するための水門、右側がプレジャーボートや水上バス、屋形船などを通すための閘門らしいです。

水門の向こうに江戸川本流(「江戸川放水路」というらしいですが)があります。

この上流、篠崎ポニーランド前から河川敷に降り、整備された野球場やラグビー場などを横目に見ながらサイクリングロードを進みます。

小岩菖蒲園

京成本線の鉄橋をくぐると、「小岩菖蒲園」と名付けられた公園が見えてきます。
菖蒲の季節には賑わうのでしょうが、この日はまだ菖蒲は咲いておらず、平日ということもあって近所の人が散策しているだけでした。

ムジナモ発見の地

その「小岩菖蒲園」の一角に、「ムジナモ発見の地」の碑がありました。
ムジナモは、動物プランクトンを補食する食虫植物で、1890(明治23)年に、植物学者の牧野富太郎が、この付近の用水池で偶然に見つけたとのこと。
この碑は、発見から100周年を記念して1990(平成2)年に建てられたのだそうです。
意外なものに出会って、ちょっとびっくりしました。ポタリングならではの出会いですね。

矢切の渡し

小岩菖蒲園から更に河川敷のサイクリングロードを遡上し、北総線の鉄橋をくぐった先に、第一目的地の「矢切の渡し」がありました。
細川たかしの歌(石本美由起作詞、船村徹作曲)で有名ですが、実はこの『矢切の渡し』は1976年にちあきなおみが歌った(シングル「酒場川」のB面曲)というのはご存知でしたか?

川の向こうは千葉県松戸市、こちら側は東京都葛飾区柴又です。今も渡し船は健在で、大人200円、こども100円で対岸に渡れます。
(2021年5月までは、江戸川河川管理施設の補修等工事のため、柴又を出て向こう岸まで行って戻るコースのみ運航で、大人400円、こども200円。)

柴又帝釈天

矢切の渡しを後にして河川敷のサイクリングロードを離れ、堤防を越えて、すぐ近くにある柴又帝釈天へ。
柴又まで来たら、ここに詣らないわけにはいかないでしょう。
MACH9号は、帝釈天の南大門脇に停めさせていただきました。

この立派な門は、二天門と言い、日光東照宮の陽明門を模して作られたのだとか。
柴又帝釈天、正式名称は経栄山題経寺で、1629(寛永6)年に開創された日蓮宗寺院だそうです。

帝釈堂

二天門をくぐって、正面に見える帝釈堂に上がって参拝を済ませました。
後から調べると、結構広い境内で、奥には拝観できる庭園などもあるみたいなので、次回はもっとゆっくり巡ってみたいと思います。

ちょうどお昼前になったので、ここらで昼食にしようと、MACH9号はそのままにして、徒歩で参道の方へ。
京成線柴又駅の方へ、700m余り続く参道の両側には、団子屋さんや漬物屋さん、煎餅屋さん、お土産屋さんなど様々な店が並びます。
昔ながらの風情を残す店も多く、なかなか良い雰囲気です。

食事ができる店も何軒かありましたが、この時の気分でこれ!という店がみつからず、そのまま柴又駅を通り過ぎて商店街を進んだ右手に、ちょっと心惹かれる外観のお店が。

稲むら

「稲むら」さん。
暖簾を見ると天ぷら屋さんのようで、入口横に出されたメニュー表を確認したら、ランチのお値段はリーズナブル。
店構えもきれいで、この時の気分に天ぷらはピッタリだったので、入ってみることにしました。

店内は、くの字のカウンターに8席ほど。どこかの大店で働いていた大将が独立して、奥さんと二人で始めたという風情の小さな店で、先客が1名。ご近所さんでしょうか、大将と話ながら昼酒を愉しんでいらっしゃいました。羨ましい。

天丼(日替わり)

先客とは対角のカウンターの端に座り、ランチメニューから、天丼(日替わり)1430円(税込)をいただきました。

この日の日替わりは鯛の大葉包み。あとは海老2尾に茄子、さつまいも、しめじ。
正統派江戸前の天麩羅という感じで、タレは甘からず辛からず。とても美味しくいただきました。お値段もこの内容にしてはリーズナブル。

輪行袋を持って来てるので、お酒いただいて帰っても良かったのですが、この日はもう少し走りたかったので自粛しました。

お腹も満ちたところで、再び参道を通って帝釈天に戻ります。
途中、映画『男はつらいよ』シリーズで寅さんの実家として使われたこともある「とらや」さんで、お土産用の草団子を買いました。

寅さんミュージアム

帝釈天の南大門で再びMACH9号に跨がり、向かった先は、江戸川の堤防脇にある「葛飾柴又寅さん記念館」
柴又と言えば、フーテンの寅さんの故郷なので、ここを外すわけにはいきません。帝釈天から自転車で5分ほど。もちろん、歩いて行けます。
ここには、映画で使われた寅さんの実家「くるまや」のセットが移築され、使われた小道具や、山田洋次監督が使ったディレクターチェアやメガホンなどの資料も展示されている、寅さん映画ファンの聖地みたいな施設です。

隣のフロアは「山田洋次ミュージアム」になっていて、『家族愛』が根底にある山田洋次監督のフィルモグラフィーが一覧できます。

この「葛飾柴又寅さん記念館」「山田洋次ミュージアム」、共通入場券は一般500円(シルバー400円、児童生徒300円)なのですが、更に隣にある「山本亭」とのセットで550円(シルバー350円)という入場券があったので、そのチケットで、寅さん記念館の裏手に位置する「山本亭」に向かいました。

山本亭で庭を眺めながら茶菓をいただく

伺うまで全く知りませんでしたが、山本亭は、
「合資会社山本工場(カメラ部品メーカー)の創立者、故山本栄之助氏の住居として建てられ、大正12年の関東大震災を期に、浅草の小島町から現在地に移転。大正15年から昭和5年までに増改築を重ねました。当時は洋風建築を取り入れることが富裕層の間で流行しており、その佇まいを今に残す貴重な建築として、葛飾区が登録有形文化財に指定。昭和63年に買い取り、平成3年4月から一般公開されています。」(葛飾観光ポータルサイト-山本亭-山本亭とは)

その庭は270坪ある典型的な書院庭園で、この庭を眺めながら、喫茶をいただくことができるようになっています。
抹茶やコーヒーなどのメニューがありましたが、この日は「冷やし抹茶(練切菓子付)」(税込600円)をいただきました。

贅を尽くした日本庭園の趣を楽しみながら、お茶とお菓子をいただく。なんとも優雅な時間です。
下調べ無しで偶然に訪問しましたが、なかなかに良い場所でした。柴又観光の休憩スポットとしてお薦めです。

心身ともに十分に寛いだので、寅さん記念館に戻り、MACH9号で帰路に付きました。

帰路は、江戸川水閘門までは同じ道を戻り、江戸川水閘門の上にある小径を渡って江戸川放水路の右岸に出て、そのまま堤防を市川市まで下り、河口近くで国道357号線に出て、浦安まで戻るというルートを取りました。

全行程50kmほど、気候も良くてさほど疲れもせず、楽しく走ることができました。
ハンドルを前に出した効果はありましたが、それでもこれ以上の距離を走るとなると、シートをもう少し後ろに下げたいところ。
オフセットのあるカーボンのシートポスト探すかな~。

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