その3
ソファーの横、南側の壁の前からカウンター方向を見たところ。
正面突き当たりが子ども室のカウンターで、通路をはさんで向かって左が絵本コーナー、右側が児童書のコーナーになっている。
基本となる4段の中書架。書架高は135cm。
下2段が裾広がりになっていて、一番下で31cm手前に出てきている。この、裾広がりの書架が、この図書館の特徴の一つでもある。
このタイプの書架を最初に見たのは、浦安市立中央図書館だったと記憶しているが、浦安は鬼頭さんの設計ではなかったはず。
書架の端には、丸いスツールが置かれている。
これも、最近では当たり前の光景になってきた。
書架と書架の間隔は、最も狭いところで120cm。書架の中心間では224cmになる。裾の広がりが大きい分、書架の配置にはスペースにゆとりが必要。建物の設計と家具の配置計画がうまく連動していないと、家具の配置はなかなかうまくいかない。
設計家が家具まで面倒見た方が良いのは当然のことだが、分けざるを得ない時は、家具屋さんと設計家さんと図書館側の三者で、十分な協議が必要。
東側の壁面に取り付けられた6段の高書架。
開館して2年余りということで、書架にもまだ余裕があるのか、最上段はまだ使われていない。
この書架の棚板の奥行きは16cm。本が前に飛び出して見えるように計算されている。
閲覧用のテーブルと椅子。
絵本コーナーの椅子は、座面が赤だったが、こちらはやや茶色がかったグレー。書架横のスツールも同じ色。
図鑑など大型の本を収納するための書架。
中書架の横に表示された、書架の内容を示すサイン。
もう少し次が大きくてはっきりとした色調でも良いのかなと思う。
中書架の上部に置かれたサイン。
この三角屋根のような形は、絵本の展示架にも使われている。中心をずらして書架番号を示す数字が書かれているところがデザイン的な面白さ。
東側壁際の高書架の間に、おはなしの部屋への入り口が設けられている。
子ども室の構造とは別に、壁の外に特別に作られた空間である。
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お話の部屋の中に足を運ぶと、思わずため息。
そこは、木の壁に囲まれた八角形の部屋で、天井も木張りの八角錐で上方に伸びている。
大き過ぎず、小さすぎず、白熱灯の暖かい光に照らされた、なんとも言えず落ち着ける空間であった。
カウンターの横にある記入台と検索用のOPAC端末。
端末は、タッチパネル式。ここの業務用パッケージは、NECのLICS-Nで、検索用の端末は館内に4台。
子ども室のカウンター。ゆるやかにカーブを描いており、職員は、両端から出入りする。高さは床面から72cm。
カウンターの横に置かれた、返却本用のブックトラック。
スチールシャフトと木製の棚の組み合わせで、片面だけ使う軽快なもの。