本日付け宮崎日日新聞に図書館関係の話題2題。
まず、くらし面に、「図書館の整備急務 「調べ学習」に不可欠 司書や司書教諭が不足」とも見出しの記事。
新教育課程の目玉である「総合的な学習の時間」には「調べ学習」が不可欠だが、それをサポートする役割を担う学校図書館や公立図書館の実態をレポート。すべての小中学校に読書指導員を配置し、学校図書館と市立中央図書館がネットワークでつながれている袖ヶ浦市を成功例として紹介しつつ、公立図書館などで専門知識を持つ司書が不足している現状も紹介。学校図書館法で定められている司書教諭を実際に配置している小中高校は、まだ5.1%なのだとか。
もう一つの記事は、県央面に宮崎市立図書館内にNPO法人の「MCLボランティア」が運営する「子ども図書館」が業務を始めたことを紹介するもの。
これまでの市立図書館の児童コーナーを、「子ども図書館」と改称して「MCLボランティア」に運営をまかせることにしたというもの。法人の職員7人とボランティア120人のうち、計3~4人が窓口に常駐して読み聞かせや映画会などを開くという。屋上屋を重ねるような話で、記事だけでは実態がよく理解できない。
市の職員はいなくなるということであれば、公務員の守秘義務によって守られてきた(はずの)利用者のプライバシーは、いったいどうなってしまうのか?。資料の選択や購入、延滞本の督促は誰が行うのか、図書館職員の専門性を誰が保証するのか、そのあたりの行政とNPO法人の役割分担については、記事では触れられていない。
この図書館、どうにも行政の経費削減だけのために、ボランティアがうまく利用されているだけのような気がして、好きになれない。ボランティアの人達には罪は無いのだけれど。