『図書館雑誌』2006年7月号受領。今月の特集は、「これからの地方組織活動を展望する」。日本図書館協会の地方組織のあり方を、会員に問う内容である。
ここ宮崎は、日本図書館協会の個人会員数が、おそらく全国で一番少ない県ではなかったかと思う。司書資格を持つ図書館職員が少ない時代が長く、特に組織づくりの中核となるべき県立図書館に協会の会員が少なかったことが、この停滞を招く原因のひとつになっている。
私は、大学に入った18歳の時から協会の個人会員になり、もう25年以上も会員であり続けているが、残念ながらこれまで協会のイベントに参加したことはなく、毎月送られてくる『図書館雑誌』以外に、会員としてのメリットを享受したこともない。
それでも会員であることを続けているのは、司書資格を持つ者として、それが当然の務めであると思うからだし、個々人の力をそうして結集しなければ、図書館の発展はあり得ないと思うからである。
しかし、そう思う人間は希であるらしく、県内の図書館に司書有資格者が増えた現在でも、協会の会員はなかなか増えない。
確かに、個人会員であるためには、年間9,000円という、決して安くはない会費が必要であり、前述のように毎月送られてくる『図書館雑誌』以外に、協会の出版物が2割引で購入できることの他は、会員であるメリットはほとんど無い。
まして、勤めている図書館が施設会員であれば(たいていはそうだが)、『図書館雑誌』は職場の図書館にも届くので、そこで読めば足りてしまい、あえて個人会員になる必要もない。協会の出版物とて然り。
だけど、それで良いのか、と古参になってしまった会員は思うのである。我々の呼びかけ不足な点は、非力を詫びるしかない。
こうしてWebサイトも作り、情報発信を続けることによって、少しでも繋がりを広げようと努力はしているのだが、現役の図書館職員からレスを貰うことは極めて少ない。哀しくなるくらいに。
宮崎の図書館人よ、日本で最古にして最大の図書館関係団体である日本図書館協会は、今、かなり疲弊している。地方財政の厳しさが増す中で、図書館の危機が叫ばれる今、協会の果たすべき役割は大きいが、その協会が疲弊してしまっては、図書館人たる我々の明日もない。
まずは、協会の会員になって欲しい。会員が増え、横の連携が取れるようになれば、独自に研修会や講演会などのイベントも開催できるようになる。連携が深まれば、個々のスキルアップとともに、図書館サービスも向上するはずだから。