「図書館雑誌」2005年4月号受領。今月の特集は、「これからの公立図書館の行方-指定管理者制度導入をめぐって」。指定管理者制度については、2004年6月号に続く特集であり、この問題が極めて現代的なテーマであることがわかる。
これまでの図書館法の枠組みの中だけではなかなか進まなかった図書館サービスの向上が、指定管理者制度の導入という、社会(時代)からの要請に向き合うことで、どのように変わって行くのか、非常に気になるところ。
これまで、どちらかと言うと否定的な論調ばかり目立っていた気がするが、この特集の中にある山中湖情報創造館における取り組みは、ひとつのモデルケースとして、参考になる所が大きい。3月16日付けの日記では、日本経済新聞掲載の同館に関する記事を基に感想を書いたが、確かに村との協定金額1,500万円、職員は1日6時間勤務の週休2日制ながら、図書館そのものは1日11時間30分開館、月1日のみの休館で、職員の有資格率78%の高率を誇っているという。自治体の経営で、果たしてここまでのサービスが可能なのかどうか。
しかし、何にも増して肝心なのは、「人」なのだと痛感した。自治体の側に、「人」を選ぶ目がないと、そしてその場に選ばれるに値する「人」がいないと、何事もうまく行かないのかも知れない。