日刊工業新聞

 本日付け日刊工業新聞の1面コラム「産業春秋」に珍しく図書館の話題。

 図書館について、
「社会に出てから活用している人は少ない。ある意味でこれほど身近で縁遠い存在はないかもしれない」
とする冒頭部はいかがかと思うが、日刊工業らしく話題の中心は図書館によるビジネス支援。
「図書館が持つ情報量は膨大。活かし方次第でビジネスに直結する。」
として、「ビジネス支援図書館推進協議会」という組織について触れている。
 これまでそれぞれの図書館単独の動きだったビジネス支援に横の連携が模索されているとのこと。

 筆者は、
「企業を志す人に情報を提供し相談に乗るだけでなく、行政や金融機関、試験研究機関などを紹介し結びつける。図書館は中立的な立場なので関連機関を巻き込みやすい。本来なら足を棒にして駆け回らなければならないのに、時間と手間を大幅に短縮できる」
と期待するが、実際に公共図書館がそれを行うのはそう簡単ではない。

 これまでも自治体には産業支援のための組織があり、商工会議所など商工関係団体や金融機関などもビジネス支援を行ってきたはずなのだが、それらが図書館というリソースをうまく利用できていなかったということなのかもしれない。
 それで逆に、図書館サイドからこうした組織や機関を利用する方向に視点を変えてみようということなのか。
 利用者に対する入口は図書館の方が広いから、効率としては確かにその方が良いと思う。
 問題は、図書館サイドの努力だけではなく、窓口としての図書館を、それぞれの組織や機関がしっかりと認知し、うまく使うことだろう。
 筆者も、
「図書館の存在をいま一度考えてみてはどうだろうか。」
と締めくくっている。

 ところで、ここで取り上げられていた「ビジネス支援図書館推進協議会」だが、Webサイトをざっと見てみたところ、残念ながら宮崎県内の図書館は今のところ参加していない。
 施設会員の会費が年間1万円、個人会員もあって年間3,000円。ビジネスライブラリアン講習会やセミナーの優先参加や割引もあるみたいなので、参加できそうなら会員加入を考えても良いかもしれない。
 無料購読できるメルマガあるので、とりあえず登録してみた。

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