双石山ハード!

 ゴールデンウィークも残り2日、特にやることもないが、身体苛めるなら快復日を1日取れる今日が最後ということで、双石山(ぼろいしやま)に登ることにした。

 双石山は、宮崎市の南部、加江田川と鏡洲川に挟まれた山塊で、鰐塚山地に連なっていて、加江田渓谷と併せて宮崎市民の憩いの場として親しまれている、はずなのだが、実はここに登ったのは小学校の時以来。
 いつかまた登りたいと思いながら、なかなか機会に恵まれなかった。その昔、まだ娘が本格的に新体操を始める前、この山の麓に家を構えようと思ったこともあったのだけど。

 いつものごとく朝食を食べた後、買い置きしていたamino VITALゼリー2個(マルチエネルギー、リフレッシュチャージ)とカロリーメイト、SAVASスポーツウォーターに500mlのペットボトルに詰めて冷凍庫で凍らせておいた緑茶をデイバックに詰め、更にVAAMウォーターを自転車のボトルケージにセットして、9時半に自宅を出発。

 道順は特に調べていかなかったけど、10号線から269号に入り、宮崎大学医学部の前を通って鏡洲峠を超え、鏡洲小学校前から飫肥街道に抜け、加江田渓谷の入口にある丸野駐車場へ。
 ここまで約1時間。この時点でVAAMウォーターは空に。

加江田渓谷入口

 駐車場の隣にある小さな公園の四阿の横に自転車を停め、この「宮崎自然休養林」の看板の右手の道を入っていく。
 遊歩道をしばらく歩くと「ひょうたん淵」に到達し、右手に登山道が現れる。何も下調べせずに来たので、ここから登ればいいのかと軽く考えて登り始めたのだが、これが苦難の始まりだった。

 最初はとりあえず、沢沿いに樹木の中の細い道をひたすら登る。人の気配は全くなく、登山道らしくちゃんと整備されてはいない、なんとなく踏み後のついた細道を辿っていくと尾根に出る。
 尾根をしばらく歩くと小さな看板があって、右手が「双石山」となっているので、その方へ進むと、下りになって小さな谷へと降りていく。

谷の風景

 水量は少ないが、岩肌を滑り落ちてくる水が小さな滝のようになっていて、その下に澄んだ水が溜まっている。落ち葉が浮かんだりもしてるので、さすがにこの水は飲めないが、手を浸すと冷たくて気持ちが良い。
 登り始めてから、ここまでが約1時間。

水たまり

 ここで小休止していると、一匹の犬を連れた軽装のおじさんが一人、これから進む方の道から降りてきた。リュックも背負ってないし、地元の人が犬連れで散歩に来ました風の感じだったので、ちょっと驚いたのだが、これが更に行く手について誤解を与えることになる。

木の根の階段 谷を後にして、今度は上り。結構急な箇所もあり、息を切らしながら登る登る。
 ようやく尾根筋に出たので、これならもうすぐかと思ったら、これがとんだ勘違い。
 尾根筋もアップダウンが結構あって、ピークをいくつか越えていかなければならない。所によっては右の写真のように、張り出した木の根が階段のようになっている所や、結構急なので掴まるためのロープが用意されているところもあったりする。
 急な上りになるたびに、次が頂上だろうと思うのだが、その先に道が続いていて萎えそうになる。
 尾根筋の道は細く、下手すると滑落の危険もあるので、気は抜けない。

 いくつピークを越えたかわからなくなってへばりかけた頃、ようやく「第3展望所」に到達。

第3展望所

 ちょっと開けたスペースに看板が立っているが、生憎と周囲の樹木が邪魔して眺望は悪い。
「展望所」とは名ばかりなので、もう少し周囲の枝を落とすなり整備した方が良いのかもしれない。
 看板では、ここからすぐに「第2展望所」があるみたいなので、先を急ぐことにする。

第2展望所

 すぐに次の「第2展望所」に到達。谷からここまでは約30分。
 ここは、先ほどよりは前が開けているので多少は眺望が効き、木々の向こうに木花から宮崎市方面が見渡せる。

第2展望所からの眺望

 ここにテーブルと椅子があったので、荷物を降ろしてamino VITALゼリー(マルチエネルギー)でエネルギーチャージと水分補給。
 5分ほど休憩して腰を上げ、更に先へ。

 しばらくまたアップダウンを繰り返していると、男女ペアの登山者とすれ違う。最初、女性が小柄だったので父娘かと思ったら、夫婦二人連れのようだった。

 「第2展望所」から15分ほどで「山小屋」に到着。中は覗かなかったが、緊急避難用なのだろうか。

山小屋

 「山小屋」から更に先に進むと、今度は年配の単独行の登山者とすれ違う。頂上は近いのかもしれない。
 「山小屋」から15分、何やら人の話し声も聞こえてきて、ついに頂上(標高509.3m)のある「第4展望所」に到達。
 時刻は12時35分。丸野駐車場からおおよそ2時間で登ってきたことになる。

頂上

 頂上の先客は4人。一組は年配の男女3人のグループで、鹿児島県から来られたらしい。一番年上らしき男性がリーダーで、娘さんが宮崎にいて、この山にも何度も登られているとのこと。
 もう一人は年配女性の単独行。この人は、地元の人らしく、これまた何度も登っているようだ。

 私が着いた時には、皆さん既に頂上での弁当を食べ終えられていて、4人一緒に私が登ってきたのとは反対の方に下りて行かれた。おそらく、飫肥街道にある丸平の登山口へ向けて下りていくのだろう。
 この時点で、もっと楽に登れる方法があったことに薄々と気づいたのだが、時既に遅し!。しかもまだ、この先に苦難の道が待ち受けていようとは…。

頂上の赤松

 頂上で一人になったので、カロリーメイト(チョコレート味)開けて昼食代わりに。コンビニでおにぎりでも買ってくれば良かったかな。でも、携行食は軽くて手軽で高カロリーがいいんです!。

 頂上の小さな広場に立つと、目の前には一本の赤松が立っていて、なかなか美しい。その枝の間から、北側を眺望することができる。

頂上からの眺望

 空気が澄んでいると、もっとよく見えるのだろうが、ちょっと霞んだこの空気の中でも、遠くはシーガイアあたりまでは確認することができた。

鰐塚山を望む

 西側に目をやると、山の連なりの奥に、頂上にアンテナがたくさん立っている鰐塚山まで見通すことができた。

 ここで20分ほど休憩して、下りに入る。
 どこから下りようか往路で見た登山道の地図を思い出しながら考えたが、自転車の置いてある丸野駐車場に戻るには、加江田渓谷側に下りるしかなさそうなので、途中まで来た道を引き返し、そこから分かれて違う道で渓谷側に下りることにした。

山道

 「山小屋」の先にある分岐を右に折れ、「多目的広場」を目指すことにする。
 途中までは上の写真のように細いけれども緩やかに下る道。これなら楽勝と、トレランよろしく走ったりしてみる。

 ところが、道は次第に急になり、殆ど崖のようなところも出てくる。
 本当にこんなところ行くの?、どこかで道を迷ったんじゃないの?と思うと、ガイドの赤いテープが立木に巻いてあったりして、かろうじてまちがいではないことが確認できる程度。
 この道は、女性や子どもや高齢者にはお勧めできない。下手したら怪我したり遭難しかねないルートだ。途中で誰にも出会わないし、ほとんど誰も利用しないのだろうな。
 こんなところで迷ったりしたら、携帯の電波も届かないし、洒落にならんよなと思いながら、ドキドキしながら下ってた。
 この間、写真を撮る余裕もなく、本当に必死だった。なんとか谷に下りて、沢沿いに歩けるようになって、助かったと思った。

多目的広場

 下り始めて1時間10分、ようやく加江田渓谷の遊歩道が見えた時には本当にホッとした。人の姿があるのが嬉しかった。

 「多目的広場」は、キャンプとかするにはちょうど良さそうな場所。きちんと整備されたトイレもある。夏場に加江田川で泳ぐのも気持ちよさそうだ。
 でも、今回はそんな余裕はないので、愛車が待つ「丸野駐車場」まで加江田渓谷沿いに遊歩道を下る。

 途中、遊歩道を散歩する人とすれ違い、挨拶を交わしながらひたすら歩く。

愛車

 我が愛車の待つ「丸野駐車場」に辿り着いたのは14時40分。「多目的広場」からは30分かかった。
 この時点で、かなり疲労困憊。持ってきた水分1,500mlは、ここで全て飲み尽くした。残っているのは、amino VITALゼリー(リフレッシュチャージ)のみ。
 ただ、ここで終わりなのではなく、また自転車漕いで家まで帰らなければならない。リフレッシュは帰ってからだ。
 20分だけ四阿のベンチで休憩して、空のペットボトル2本に水道の水を詰め、我が家へ向けて走り出した。

 そして、1時間後に無事に我が家に到着し、リフレッシュチャージして風呂に入り、疲れた身体をほぐしました。

【今回の教訓】
 低い山といえども、山を侮ってはいけません。
 ルートは事前にちゃんと下調べしましょう。
 帰ってから調べなおして、双石山については、「Photo Miyazaki 宮崎観光写真」双石山のページが参考になります。
 ただし、このページでは「塩鶴登山口からのアプローチが一般的」とありますが、もっと上の椿山寄りにある「丸平登山口」から登る方が簡単なようです。
 次回は、そっちから登ってみようと思いますが、自転車で登山口まで上っていくのはこれまた大変かも。

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