生きるためには図書館が必要なんだ-映画『風をつかまえた少年』

3連休の中日、第25回宮崎映画祭開催中の宮崎キネマ館に観に行ったのは、映画祭の上映作品とは関係ない、『風をつかまえた少年』
先日、鹿児島で観た『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』に続いて、図書館関係者の間で観るべき映画として推奨されている作品です。

アフリカ大陸の中でも最貧国のひとつマラウイに住む14歳の少年ウィリアム・カムクワンバ。
2001年にマラウイを襲った大雨とその後の干ばつにより父が育てていたトウモロコシが採れなくなり、収入が得られず、学費が払えなかったために学校を退学になってしまう。
更に干ばつは進み、政府の援助も得られず、餓死する者が増える中、井戸から水を汲み上げるポンプさえ動かせれば、危機から脱出できると、学校の図書館で得た知識を基に廃品から風車を作り上げ、自転車のダイナモを繋いで電気を起こし、水を汲み上げて畑に灌漑することに成功する、というのが大まかなストーリー。

マラウイの厳しい現実と、機能しない借り物の民主主義。
そんな中でも希望を失わず、学びの中かから生きる知恵を紡ぎ出す無垢な少年。
そして、その少年の助けとなる図書館やそこに置かれた本という存在。
人間が生きていくために、いかに知識が必要か、そしてその知識の取得を保障する学校や図書館という存在の重要性をこの映画は教えてくれます。

このストーリーは実話に基づいており、映画の主人公となったウィリアム・カムクワンバは実在して、TEDで2度スピーチを行っている。
それが、以下の2本の動画。

さらに本にもなっていて、ひとつは『風をつかまえた少年 14歳だったぼくはたったひとりで風力発電をつくった』(ウィィアム・カムクワンバ、ブライアン・ミーラー著、文春文庫)。

もうひとつは絵本で、『風をつかまえたウィリアム』(さらえ書房)

映画観る人の中には、絵本を最初に読んでという人もいるみたいですが、私は未読です。
宮崎県立には所蔵無しで、県内では、延岡市立、門川町立、日向市立、川南町立、西都市立、国富町立、綾てるは、宮崎市立、三股町立、都城市立、小林市立、日南市立、串間市立に所蔵があることは確認できました。

それにしても私が観た回、若い人はほとんどいませんでした。
子どもと一緒に観る映画としても良いと思うんですけどね。

Translate »