2001.9.3(Mon.)

 9月2日付け読売新聞地方版に、門川町立図書館の建設反対問題について、森洋二記者の署名入り記事の詳報掲載。
 記事によれば、計画に反対しているのは「いい図書館をつくる会」(山崎珠枝代表)と「いい町つくろう会」(広島喜代弘代表)の計約30人。反対の趣旨は、
(1) 建設地は急こう配の道路や国道10号線の6差路に囲まれており、危険なうえ、障害者に不便
(2) 金丸町長が建設予定地を独断で決め、議会と一緒になって町民に情報を公開しなかった
(3) 町は図書館に関して行った町民アンケートを集計せず、公民館にある図書室の利用状況などの調査も行っていない
点など。代替地として製材所跡地への変更を要望している。
 一方、町側は、「計画の具体化にあたり、アンケートを実施して町民の意見を集約し、町議会や住民の代表35人で構成する図書館建設委員会で決議していることを強調」しているとあり、町教育委員会社会教育課の曽川課長の言葉として、「1997年から準備を進め、住民からの要望の聴取も行ってきた。批判は当たらない。」と伝えている。町は、現在地の選定に当たって、6か所の候補地を検討したらしい。
 町と反対派住民との間は、これまでの過程で泥仕合の様相になっているが、記事は、「対立を残したままでは、完成後の住民の利用にも影響しかねない。図書館運営の在り方に住民の意見を反映させていくうえからも、双方の冷静な話し合いが求められる。」と締めくくられている。
 双方とも、図書館の設置そのものには異論はなく、肝心なのは、より良い図書館サービスを提供するための方策であろう。既に工事契約も完了し着工しているため、状況は反対派住民側に不利だが、町側も強行することなく、なんとか話し合いで解決して欲しいと望む。

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