伊藤明美講演会

伊藤明美講演会
第1回 木城えほんの郷 絵本の学校「伊藤明美講演会」に参加。
伊藤さんは、我が家族の住む浦安市の市立図書館で、児童サービスを中心に活動されている司書と案内パンフにあったので、それは行かずにはいられまいと、午前中に散髪などの用事を済ませて車を木城まで走らせた次第。
参加者は50人ほどいたのだろうか、用意された部屋が一杯になるほどの盛況で、男性の姿も私以外に3人ほど。

今は分館係長という仕事をされている伊藤さんは、まず、一度は利用が低迷しかけた分館の利用促進のために、小さい館だからできることをやろうということで、子どもへのサービス、つまり、図書館に行けば本を読んでもらえるというサービスをきちんとやることを意識してやっている、というところから話をスタート。
浦安では、公共図書館の司書が、保育園、幼稚園、小学校に読み聞かせの出前に行くが、子ども達は、本を読んでくれた人の所に本を借りに来るという。「出向いた先に図書館のフロアが続いている。自分たちが出向いた先が図書館。」という言葉が印象的。
続いて、これまでの読み聞かせの経験の中から、「ももたろう」や「ラチとらいおん」、「ぐりとぐら」など実際の絵本と子ども達の反応を例にあげつつ、読み聞かせの中で子ども達に教えられることも多いと話された。絵本を読みながらの話しぶりは、さすがにプロ!と感じさせるものがある。
大人の役割は、「(1)選ぶこと、(2)読んであげること、(3)共に楽しむこと、(4)環境を作ること」とし、優れた子どもの本については、座右の書というリリアン・スミスの「児童文学論」を引きつつ、「魅力的な主人公と子どもが満足するストーリーがあること」と述べ、「あひるのピンのぼうけん」や「しずかなおはなし」など更に複数の絵本を読み聞かせながら紹介。
終盤、子どもを本嫌いにさせるには、「強制」と「禁止」をすれば簡単であると語り、逆説的に子ども達の回りに本を置くこと、本に出会うための環境を作ることがいかに大切であるかを説く。
最後に、「読書とは文字を読むことではなく、共振する心を持つこと」であり、自分自身も「おやすなさいフランシス」などフランシス・シリーズは子育て応援本だったと話を締めて、約2時間の有意義な講演が終了。

終了後、伊藤さんには浦安に住んでいる家族のことを少しだけお話ししたので、今度、中央図書館に行くことがあったら訪ねてみようと思う。

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