本日付けの読売新聞宮崎版地方面に、串間市立図書館が来年度から指定管理者制度を導入して、管理運営を民間委託するとの記事掲載。
市町村合併せずに独立を選択した市の行政改革の一環で、人件費など年間約500万円の経費削減効果を見込む一方で、祝日開館や飲食物販売などのサービス向上を期待するという。
市によれば、鹿児島県阿久根市や北九州市が図書館の運営を民間委託しているが、県内では初めてとか。
折しも、図書館の委託を特集した「図書館とメディアの本 ず・ぼん10」(ポット出版)を記事と相前後して読んだばかりだったので、いろいろと考えさせられた。
宮崎県内の図書館のサービスレベルと考えると、サービス向上の可能性として、委託という選択肢は決して悪いことではない。
しかし、そこに至る過程として、委託をする市町村の側が、委託業務と非委託業務の線引きを行い、しっかりしたサービス改革プランを立てて、それを委託仕様書にきちんと書き込めるのかどうか、単に入札で安いからということではなくて、受託体制、受託後の改善可能性等を評価して受託者を選択できるかどうかが、成否大きく影響してくる。
委託者側が、明確なポリシー無く委託に走ってしまうと、図書館は単なる無料貸本屋に成り下がってしまう。既に先進の事例がそれを如実に物語っている。
串間市の責任者は旧知のMさんのはずだが、是非とも先進的で他の範となるような委託仕様書をまとめて欲しいものだと思う。