宮崎の魚離れは食い止められるか

 午前中に中央公園のコートでテニスをした後、午後から宮崎公立大学で開催された同大学地域研究センターの公開シンポジウム「宮崎水産物の流通と消費を考える -宮崎の魚離れは食い止められるか-」を聞きに行った。

 下関市立大学の濱田教授の基調講演に続いて、大型定置網の岩切氏、漁船漁協の猪塚氏、買参人の太田氏、量販店の矢野氏、栄養士の日高氏の5人が報告を行い、短い休憩をはさんでパネルディスカッションという構成だった。

 それぞれの報告は興味深く、特に猪塚氏は、漁業者らしからぬ(と言っては失礼だが)整理された論旨と明確な語り口で、こういう人ばかりが漁協の理事なら、漁業の将来も暗くはないと思わせた。

 残念ながら報告者が多い割に全体の時間が短く、パネルディスカッションで議論を深めるところまで至らず、魚離れを食い止める手段について明確な方向は得られなかったが、現在の市場-仲卸-小売の仕組みに加えて、水揚げされた現場で、量や種類や大きさがまとまらない漁獲物を消費者にダイレクトに届ける仕組みを組み合わせて、末端の魚価を上げていくことが、漁業が元気になることにつながり、ひいては魚離れを食い止めていくことにつながっていくのではないかと感じた。

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