『クリスマス・プレゼント』

『クリスマス・プレゼント』書影

ようやく電車通勤にも慣れ、電車の中で本を読む余裕も出てきた。と言っても、正味40分の乗車時間の中で、乗り換えが1回あって、途中まで座れないことも多いので、毎日きちんと読める訳ではない。
 達人達は、満員電車の中で立っていても片手でページをめくりながら器用に読んでいるが、とてもそこまでの境地には達していない。

 そういう状況で、ようやく読了したのが、ジェフリー・ディーヴァー著 「クリスマス・プレゼント」 (文春文庫)である。

 ジェフリー・ディーヴァーと言えば、デンゼル・ワシントン主演で映画にもなった「ボーン・コレクター」が有名だが、本作は短編集で、善玉が悪玉になったり、悪玉が善玉になったりの大どんでん返しの短編が16編収められている。

 本作のための書き下ろしで、「ボーン・コレクター」の主人公のリンカーン・ライムとアメリア・サックス登場する表題作 「クリスマス・プレゼント」もあったりして、本当にプレゼントだな。

 16編全てクライム・ノベル仕立てになっており(当たり前か)、いずれも意表をついたオチで非常に面白く読める。短編でさくさくと読めるので、そういう意味でもお薦め。

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