黒木郁朝版画展

 木城えほんの郷の森さんから案内をいただいていたので、休みを利用して本郷は東大赤門前にある「愚怜」というギャラリーに出かけてきた。

 正午にオープンということなので、ちょっと早めに本郷三丁目の駅に降り立ち、東大界隈を物色。昼食は、ちょっと路地を入った所にある「あさひや」という蕎麦屋で「天ぜいろ」を注文。濃いめの甘辛いつゆの中に、2つに切った海老天が入っており、それに蕎麦をつけていただく。さすがに学生街と言うことで、お値段(850円)の割りになかなかボリュームがあってよろしい。

 正午になったので「愚怜」まで行くと、あれあれ、閉まってるよ。正午ちょうどには開かないらしい。
 仕方ないので、赤門をくぐって東大の構内に入り、三四郎池を散策。周囲の木々が紅葉し、秋晴れに映えてなかなか美しい。
 構内では、あちこちにスケッチブックを手にした年配の女性や男性がいて、熱心にスケッチをしている。絵画サークルか何かなのだろうか。そういえば、久しく絵なんて描いていないな。

 ちょっとした散歩に満足して、再び「愚怜」を訪問。今度は、ちゃんと灯りが点いているので大丈夫そうだ。
 引き戸を開けて中に入ると、先客は誰もおらず、ひっそりとしている。奥の女性に「こんにちは」と声をかけて、まずは芳名帳に住所氏名を記入。自分の数人前の欄に、以前にえほんの郷の講演会でお会いした、今住む街の図書館のI司書の名前があったことをしっかりとチェック。なかなか図書館ではお会いできないが、こんなところで遭遇しようとは。

 さて、郁朝さんの作品の方は、花をモチーフにした小品を中心に10数点。既に売約済みのシールがいくつか貼られた作品もあって、なんだかほっとする。
 郁朝さんの作品、実は約20年前に延岡で買って持っているのだ。「時」と題された、割と大きめの作品である。今回、同じく「時」と題された作品があって、大きさは違うものの、共通した構成であった。郁朝さんの中で20年以上変わらぬモチーフなのであろう。
 今回は、手持ちの金もなかったので、購入は見送って、見ただけで失礼させていただいた。 

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