本日付け読売新聞の生活面に、「子供に本を読ませたい でも……公立図書館お寒い現状」と題する記事。
左右見開きの記事で、左側には学校での読み聞かせや、読み聞かせ会を開催する書店など、子どもを読書にいざなう活動の実態や昨年12月に施行された子ども読書活動推進法の紹介、右側で、その一方で「子どもの読書推進に大きな役割を果たすはずの図書館は、今ひとつ元気がない。」として、公立図書館と学校図書館の現状を数字を用いながらレポートしている。
全国に約2,600ある公立図書館については、1館当たりのカバー人口が約47,000人で、アメリカ(17,000人)、イギリス(11,000人)などと大きな差があること、1館当たりの資料費が93年度をピークに減少を続け、2000年度には約1,300万円になったこと、図書館職員のうち司書の割合が2001年度に50%を割り、80年代の水準に戻ってしまったことがレポートされ、日本図書館協会の松岡総務部長の「資料費の減少は、工夫でカバーできる部分もあるが、司書が足りないと難しい」とのコメントに続き、「司書はいわば読書アドバイザー。(略)司書不足がもたらす影響は大きい。」と結んでいる。
学校図書館については、国が出している学校図書館整備という名目の地方交付税が学校図書館以外に使われている現状を指摘し、全国学校図書館協議会の笠原理事長のコメントとして、「文部科学省の蔵書冊数目標に達しているのは、小学校は3割、中学校は2割だけ。財政が苦しいといって、学校図書館に使うべき交付税をほかに使うのはやめるべきだ」と伝えている。