11月1日(木)付け日本経済新聞の社会面(42面)に、「図書館の貸出数最多5.4冊」と題する記事掲載。
10月31日に公表された「文部科学省の社会教育調査(中間報告)」の内容を伝えるもので、2010年度に全国の公共図書館(3,274館)が貸し出した本が、国民1人当たり5.4冊となり、過去最高を更新したとのこと。
この数字には、東日本大震災で被害が大きかった岩手、宮城、福島の3県は貸出冊数などの調査は対象外とされているとのことなので、実際には伸びはもう少し大きいのかもしれない。
増加の要因として同省は、
- 団塊世代の大量退職が始まり、空いた時間に本を読んで過ごす人が増えた。
- 1回あたりの貸出冊数の上限緩和や閉館時間を遅らせるなどサービス向上に力を入れる図書館が増えている。
という2点をあげている。
なお、図書館数は3年前の前回調査に比べて109館増加、貸出冊数は延べ6億6千万冊で5.0%増加、国民1人当たりでも0.5冊の増加、本を借りた人は延べ1億8千万人で6.5%増加で、いずれも過去最高を更新。国民全員が年に1.5回ずつ図書館で本を借りた計算になるとのこと。
実はこの調査では、博物館や文化会館、社会体育施設など他の社会教育施設についても職員数や利用度などについて数字があるのだが、記事では触れられていないのは、図書館がそれだけ身近な施設になっていることの証左なのかもしれない。
他の施設の数字についてここでは詳述しないが、上記で文部省のサイトにリンクを貼っているので、興味ある方はご覧いただきたい。