大阪市立中央図書館で「借りるだけではもったいない!『もっと』使える!図書館」という講演会が開かれるという情報がFacebookで流れてきたので、久しぶりに大阪に行ってみようと、その場で飛行機と宿を手配して、10月1日に出かけてきました。
この『図書館「超」活用術 最高の「知的空間」で、本物の思考力を身につける』は、その講演会の基調講演で話をされた、奥野宣之氏の著書で、この内容をベースに、単に本を借りるだけではない図書館の活用方法について、実体験を交えたお話を伺うことができました。
奥野氏は、新聞記者からフリーのライターに転身した、ある意味情報探索・活用のプロですが、日常的に図書館を利用する中で、司書講習を受講して司書資格を取ったというから凄いです。
司書は国が認定する資格で、大学で一定数の科目を履修することが必要ですし、その資格があるからと言って就職に有利ということもさほどありませんので、よほどのことがないと普通の人は取得しようなんて思いません。
しかし、そこに敢えて踏み込むから、こうして著作にもできている訳なんですけどね。
図書館のサービスを利用する側、提供する側、両方の視点から、図書館を利用するとはどういうことなのか、図書館を利用することで、暮らしがどう変わっていくのかについて、わかりやすく書かれています。
普段図書館を使っていらっしゃる方はもちろん、日常的に図書館に縁のない方にも読んでいただきたい良書です。
講演の中で、
「会社の行き先を書くホワイトボードに『図書館』と書くことが当たり前の社会になって欲しい」
という奥野さんのお話、本当にそうなるといいなと思いながら、そうなるためには、私も含めた司書が、もっと図書館への理解が進むように努力しなければならないと叱咤激励を受けたような、今回の大阪行でありました。