そして歴史は繰り返す-『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』

引っ越しの荷物もまだ完全に片付いてなくて、年賀状の宛名書きもまだ終わってなくて、書くべき記事も溜まっていて、このブログに連載中のシンガポール旅行記も、帰ってきて1ヶ月以上経つのにまだ途中という状況なのに、思いついてレイトショーで観に行ってきました『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』

何しろ、1977年公開の第一作(エピソード4/新たなる希望)から42年の歳月を経て、今回のエピソード9で一代叙事詩が完結するとあっては、行かない訳にはいかないでしょう。

年末進行の慌ただしい中、細かいこと言わず、肩肘張らずに観るには良い映画でしたよ。
今回、こっそりと出演も果たしているJ・J・エイブラムス監督がうまく最後をまとめて、積み残された謎が全て解き明かされ、帝制に圧倒されかけていた共和制が見事復活を遂げる大団円。
いいじゃないですか、ねぇ。

しかし、見終わってよくよく考えるに、フォースの暗黒面が完全に消えさった訳ではなく、銀河の混沌も相変わらずなので(そもそも、これだけ広い銀河が、ひとつの政治体制の中に収まりきれる訳がない)、これで銀河の共和制が続くよね、良かったね、とはならない気がするのです。

どんな政治体制であっても不満を持つ者はいるし、最初は良くても必ず綻びは出るし、権力は必ず腐敗するしで、復活した共和制も未来永劫では無い。
そうなると、次第に混沌としてきて、そこに強いリーダーを求める声や野心が生まれ、帝制の種が芽吹くことになる訳ですね。
そうして、「スター・ウォーズ」の世界は、再びエピソード1から繰り返されるということになりはしないのか。それもエンドレスに。

広大な宇宙を舞台にした壮大なファンタジーですが、人の心の持つ表と裏、明と暗、その間で揺れる葛藤を描きつつ、人類史の古代から連綿と続いてきた政治史を新たな形で切り出して見せたこのシリーズ、今後もスピンアウト作品がいろいろと出てきそうなので、まだまだ楽しめそうです。

日本のパルパティーンとなりつつある某首相は、観ないのかな!?”

Translate »