『エージェント:ライアン』

 先週の金曜日(2/28)、仕事が終わってから自転車飛ばしてイオンモールのセントラルシネマまで行ったら、改装中で閉まってた。
 事前に上映時間調べるためにWebサイトを確認したら、3月からしか表示されなかったので、ちょっとした予感はあったんだけど、まさかねぇ。シャッター降りてるの見た瞬間のショックと言ったら、ちょっとしたもの。
 このがっかり感を埋め合わせるには、ガッツリ感しかないと思って、フードコートでとんかつ定食を食べて帰った。

エージェント:ライアン リベンジ果たすために2日後の日曜日(3/2)に再訪してレイトショーで観たのが、「エージェント:ライアン(Jack Ryan: Shadow Recruit)」。
 1月25日のブログでトム・クランシーのことを書いたが、「エージェント:ライアン」とはクランシーが創造したヒーロー、ジャック・ライアンのことであり、「レッド・オクトーバーを追え」に始まるライアン・シリーズは、クランシーの著作の中心として燦然と輝いている。
 その中でこれまで映画化されたのが、
「レッド・オクトーバーを追え」
「愛国者のゲーム」
「いま、そこにある危機」
「恐怖の総和」
の4作。
 ライアン役は、アレック・ボールドウィン、ハリソン・フォード、ベン・アフレックの3人が演じてきている。

 特定の原作を持たない本作は、シリーズの端々に描かれるジャック・ライアンの若き日々の逸話をうまく取り込み、ジャックがCIAのエージェントとしてスカウトされ、世界を混乱に陥れようとするテロの計画を未然に防ぐ様子が映像化されている。
 ジャックを演じるのは、クリス・パイン。将来妻となる恋人のキャシー役にはキーラ・ナイトレイ、ジャックをリクルートするCIAの上司役にケビン・コスナーと、そこそこ大物が揃っている。
 監督のケネス・ブラナーが、悪役としてスクリーンに登場し、さすがの存在感を見せているのも見所のひとつ。
 日本版では、あの池上彰氏が字幕監修を務めているというのも話題のひとつではある。

 全体としては、ハリウッドのスパイアクションものとしてのツボは押さえていて、アクションシーンやカーチェイスもあり、そこそこ楽しませる。
 しかし、ジャックの造形がクランシーの世界観に忠実かというとそうではなくて、アクションシーンを格好良く盛り込まなければならなかったがために、歴史学者でもあった分析官のジャックが、現場のバリバリのエージェントになってしまっていて、コアなクランシーファンにはちょっと不満が残るかもしれない。

 本作が興行的にそこそこの数字を残せば、このままシリーズ化して、成長していくライアンの姿を描くのもありかなと思うのだが、少なくとも日本ではあまり盛り上がっていなさそうだし、どうなんだろう?。
 原作では、ライアンは最後に大統領にまでなっているんだけどな。

 個人的には☆☆☆1/2。続編を期待。

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