『キューバ・リブレ』

『キューバ・リブレ』書影

『本の雑誌』2008年4月号で三橋暁がエルモア・レナードの「ホット・キッド」(小学館文庫)を大絶賛していたので、それを読む前に、その前作に当たる本書を一緒に購入して、通勤電車の中で先に読んだ。

 1898年のキューバを舞台に、スペインとアメリカの思惑、その狭間で翻弄されるキューバ人の生活を横糸に、ニューオーリンズ出身のカウボーイ、ベン・タイラーとヒロイン、アメリアの活躍が縦糸として物語が紡がれるのだが、当初の期待ほど楽しめなかったのは、いまいち訳文の日本語が練られていないせいだろうか。読んでいて、言い回しや使われる単語が気になる部分が所々にあった。

 でも、本命は次に控える「ホット・キッド」だから、総合評価はそれを読んでからだな。

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